フォローしませんか?
シェア
恣意セシル
2015年4月14日 23:16
光が白く灼くアスファルトの上スカートをたくしあげた君が笑っている何かを呟いてる でも声は届かなくてただどうしようもなく確信的に「殺してくれ」 と 唇が動いて見えた それは遠い 春の日の思い出指の下 強く脈打つ頚動脈に怯えた真昼 呼吸にすら傷つけられてしまう脆い君を一体どうやって繋ぎ留めたらいいだろう「世界の果てへ行きたい」と云う君の真摯な あまりに真摯な眼差し ど
2015年4月13日 00:54
秋が呼吸を拒み、冬が明けた硝子質の夜の底に星明りが反射する手を伸ばせば届くような気がした夜の底を 垣間見たような気がした 全ては傲慢な錯覚で明けぬ夜がないのと同じように夜を見通せるわけもないのに 目の前には暗闇の中 ほの白く横たわる天井があって隣で眠る君からはいつも夜のにおいがする明け方に目を覚ますといつもあふれ出る夜に君がさらわれてしまったように思えて強く強く 抱き
2015年4月11日 14:06
まだ無邪気に明日を信じていた昼下がりどこからか 死人の唄が聴こえてきたよ黒いヴェールがそよぐ気配知らない言葉で 平和を呪う唄が伝ってきたよテレビの中の戦火は触れても熱くなくて写真の銃は誰を傷つけることもできないラジオが報せるニュースの中 響く悲鳴は丁寧に消されて私達は何処へ向かうんだろうどれだけの国と人を滅ぼせば奪うことを必要としない種に進化できるんだろう目覚めたら世界が
2015年4月8日 01:49
動脈みたいに空を這う木の枝に花という名の血が通う生ぬるく吹きすさぶ風に裏返るビニール傘記憶さえ飛んでいってしまいそうな夜歩き出した足は目的もないまま ただ止まらずに生まれてから今までこの口は何度 「寂しい」と呟いただろうそれは鋭利なナイフで声が育んだナイーヴ口の中は血だらけだ家族がいて 友達がいてだけど絶対に埋まらない孤独がこの魂の中心を貫いている名前を呼んだ
2015年4月9日 12:22
今僕がナイフを握ったらどうするのだろう保存を意味しない死体と保存を容認する空気 / 世界観 君は笑っているどうせ何も出来ないでしょうとその白い細い腕を絡めつける切っ先でなぞったら簡単に血管が筋肉が見えそうで僕はナイフを模倣した指先でそれをなぞる 君はいつも僕を理解しつくしていてそれが時々性もなく理解不能で僕は左手の指輪を草原に投げつけては見つけに行く 今僕がナイフ