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第40号(2019年6月7日) 安全保障に関する中露の合同声明


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【今週のニュース】安全保障に関する中露の合同声明

・6月3日、サリ・シャガン演習場においてロシア航空宇宙軍(VKS)の新型弾道弾迎撃ミサイル53T6Mの発射試験が実施され、成功した
 核弾頭搭載型の53T6に通常弾頭を搭載し、直接衝突型にしたものと言われ、開発中のA235弾道ミサイル防衛システムの一部を構成する。ロシア国防省の公開した動画は以下の通り。

・6月5日、新型自走砲2S42ロトスが報道陣に公開された
 総合軍需企業ロステフ傘下のTsNIITOChMASh(ツィニトーチュマッシュ:精密機械製造中央科学研究所)が空挺部隊(VDV)向けに開発していたもので、BMD-4M空挺歩兵戦闘車をベースに榴弾と迫撃砲弾を発射可能な120mm砲を備える。
 タス通信は動画付きで公開時の模様を報じている。

・6月5日、モスクワで中露首脳会談が実施され、イラン・北朝鮮・ヴェネズエラ情勢、自由貿易、一帯一路など幅広い分野で連携を確認
 さらに中国側はロシアの動物園にパンダを寄贈し、両国関係の親密さをアピールした。会談後に発出された共同声明のうち、安全保障に関する部分は次の通り(要約)。

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