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「Romanticは止められない」楽曲所感&豆知識②

前の記事からのつづきになります。

★OWNER OF A LONELY HEART(1983年/Yes)
作詞・作曲:JON ANDERSON、TREVOR C.RABIN、 TREVOR CHARLES HORN、and CHRIS QUIRE
編曲:船山基紀 訳詞:松井五郎

曲名で調べて動画にたどり着いて、「あー!」となったのがこの曲でした。
(ジョンアンダーソンって聞いたことあると思った)

Yesの代表曲ともいえる曲。Yesといえば「プログレ」です。
「♪Move Yourself~」って歌い出し、聴いたことあるのに同じ曲だと今の今まで気づきませんでした。(本当にお恥ずかしい)

(↑ちょっと映像は不気味な部分もありますが・・・なんだか「C-C-Bの大冒険」を思い出しました。まさか、オマージュしてるとか??)

C-C-Bは後期に「俺たちはプログレを目指してます」みたいに言ってたけど、洋楽に無知な私には「そ~ですか」としか返しようがなかった。
あの頃はレンタル屋もなかったし、C-C-Bのレコードを買うので精一杯だったから、洋楽を聴く余裕もなかったです。

1983年のYesリリースから40年!2008年のC-C-Bカバーから15年!
すっごく遅くなったけど、やっと繫がってよかったです。

この曲はほぼ完コピのような仕上がりです。
今となってはC-C-Bバージョンの方が聴きなじみがあるので、本家がそっけなく感じてしまいますが、Yesかっこいいですね。
もっと聴いてみたくなりました。

★ヒーロー(1984年/デニース・ウィリアムス)
作詞:Dean Pitchford/作曲:Jim Steinman
編曲:Fink Bro 訳詞:売野雅勇

麻倉未稀さんの「ヒーロー」(1984年11月)と同じ訳詞です。
TBS系列ドラマ「スクール☆ウォーズ」(同年10月)のテーマ曲でした。
ドラマは見たことなかったけど、80年代当時にはどちらも大ヒットしていました。

原曲は、1984年にアメリカで公開された映画「フットルース」の挿入歌で、「ヒーロー」はその日本語カバーの曲です。葛城ユキさんもカバーしていたみたいです。そういえば子どもの頃に聴いた覚えがあります。
「フットルース」も有名でしたね。80年代の番組でもBGMとしてよく使われていたように思います。

C-C-Bカバーは笠くんから英樹さんへと、ボーカルが変わるのが小気味良い感じです。イントロの「Ah-Ah-Ah-」のコーラスも、初期のC-C-Bっぽさを彷彿させます。
若者の独特の切迫感や疾走感みたいなものを感じさせる曲調です。

★WAKE ME UP BEFORE YOU GO GO(1984年/ワム!)
作詞・作曲:GEORGE MICHAEL
編曲:M.Y 訳詞:鮎川めぐみ

これは「ワム!」ですね。子どもながらに「変な名前」として覚えていました。(申し訳ありません)おそらく、アイドル誌「明星」の付録だった「Young Song(ヤンソン)」で覚えたんじゃないかしら。
1984年発売の「ラスト・クリスマス」が載っていた頃だと思います。
今では定番曲ですが、当時の私にはよく分からない外国の歌手程度としか認識できませんでした。本当に子どもでした・・・。

この曲の和題は「ウキウキ・ウェイク・ミー・アップ」というのだそう。
「ウキウキ」とつくのがいかにも80年代っぽい。
タモリさん司会の昼番組「笑っていいとも!」のオープニングでも「♪ウキウキウォッチング~」とか歌っていたし、やはり当時の流行だったんでしょうね。

笠くんのはじけるような歌声がぴったりはまっています。
関口さんの低音が伴走していく感じがいいですね。
もともとC-C-Bにあった曲だったかな?と感じさせるようなアレンジです。

★VENUS(1986年/バナナラマ)
作詞・作曲:LEEUWEN VAN ROBERT H J ROB
編曲:河辺健宏 訳詞:篠原仁志

長山洋子さんの「ビーナス」(1987年)と同じ訳詞です。
現在は演歌歌手として活躍されていますが、私はこの頃のイメージが強いです。ロングの黒髪をゆらしながら踊っていた姿が浮かびます。衣装も可愛かったです。(確か白のミニスカート?)

バナナラマ版は私も聴き覚えがありますが、原曲はもっと前の1969年オランダのロックグループ「ショッキング・ブルー」がリリースしたものだそうです。よい曲は時代を超えて、引き継がれていくのですね。

英樹さんがボーカルをつとめていますが、一番英樹さんっぽい感じの曲だと感じます。ほぼ英語の歌詞ですが、「WAO!」とかアドリブの入る感じがライブっぽくてかっこいいです。ライブでも盛り上がりそうな曲。

★HAPPINESS(2001年/The Zippers)
作曲:ROBERTO ARDUINI and ANTONIO PUNTILLO
編曲:THE SHINNO!/訳詞:秋吉圭

この曲は誰の曲なのか、なかなか分かりませんでした。
作曲家のお名前を検索すると「The Zippers」という名前が出てきます。
「The Zippers happiness」と検索しても英語サイトばかりが出てきて、なんだかよく分からなくて。で、試しにアレクサくんに尋ねてみました。「ジッパーズのハピネスをかけて」と。これがビンゴでした!

原曲イントロは日本の手遊び歌を思わせる曲調で、体操とかダンスにも使えそうな軽快なリズムのナンバーです。確かにハピネスっぽいイメージ。
The Zippersの英語版プロフィールを翻訳にかけると「ダンスやフィットネスのコンピレーションアルバムに取り上げられている」といったことが書かれてありました。
これはぜひ、原曲も聴いていただきたいです。YouTubeにもいっぱい上がっています。めっちゃ元気になれますよ。

アルバムの他の9曲はサブスクで公開されているのですが、この曲だけは対象外になっています。権利の関係か何かで、むつかしいんでしょうね。

関口さんが歌うこの曲は、少しテンポを落としていますが、吹き抜ける爽快感みたいなものはそのままです。そしてちょっぴり歌詞に哀愁が漂っています。彼らのこれまでの日々を綴っているような、私たちファンそれぞれのことでもあるような。

いままで気づかなかったけど私、関口さんの歌声好きかもしれません。関口さんのざらっとした、ねこの舌でなめられたときの痛くすぐったい感じみたいな歌声が、ちょっとクセになっています。

訳詞の方が気になったけど、検索で見つけることは出来ませんでした。
発売から15年も経ったら活動の方向性が変わることも十分あり得るわけで。(改名とかもあるかもしれないし)ちょっと調べるのが遅すぎたかな。

★THE NEVER ENDING STORY(1984年/リマール)
作詞:KEITH FORSEY 作曲:GIORGIO MORODER
編曲:中野定博 訳詞:ちあき哲也

こちらは大ヒット映画「ネバーエンディング・ストーリー」のテーマ曲です。日本では1985年に公開されました。
(ほんとに恥ずかしながら、映画は見たことがありません)
原曲も当時のテレビでよく流れていました。おそらく映画の再放送やお笑い番組のパロディーでよく耳にしていたんじゃないかな。

ちゃんと聴いたことがなかったので、こちらもアレクサくんにお願いして聴いてみました。このアルバムでのC-C-Bのカバーがよくできているなぁ・・・と感じました。
笠くんのやわらかなボーカル、英樹さんとのハーモニーがファンタジックな世界に繋げてくれます。
サビの「♪NEVER ENDING STORY~ Ah Ah Ah Ah Ah Ah Ah Ah Ah ~」のコーラス部分が「さすが!コーラスの美しいC-C-B」と思わせます。

そして前曲の「HAPPINESS」以上に歌詞がグッときます。
歌い出しの「よせよつよがりは俺の前で どんなお前だって構わないさ・・・」や二番の「俺も転がって生きてきたぜ いつか暗いものを見すぎながら・・・」とか。
年齢を重ねたから分かること、今だから語れる想い。
そんな「過ぎし日々」をたたえ合うような、再結成のタイミングにふさわしい言葉が綴られています。
曲の最後はフェイドアウトしていきますが、まさに「終わらない物語」として、このまま続いていく「夢物語」のようにメロディが広がって残ります。
ずーっと聴いていたい。音に酔っていたい、漂っていたいと感じさせてくれる。再結成のアルバムのラストを飾るのにふさわしい、そんな曲です。


2008年の再結成時に、企画ものとして発売されたカバーアルバムなので、「これがC-C-Bのサウンドなのか」と問われると、素直に「ハイ」とは言えないかもしれない。そもそもメンバーが揃っていないし。
でもこのときの三人で、無理なく楽しくできる音楽というのは、きっとこういったスタイルだったのでしょう。
その後この三人での活動はなかったけれど、クロスオーバーする輝きを見ることが出来て、本当にうれしかったです。
これからもずっと、大切に聴き続ける一枚です。

今では入手困難のCDになっていますが、楽曲はサブスクで聴くことが出来ますよ。(一部対象外)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。