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認知行動療法のスーパーバイズ(SV)

スーパーバイズという言葉をはじめて聞かれた方もいるかもしれません。スーパーバイズとは自分以外の心理士と一緒に事例検討会を行うといったものになります。多くの場合、自分よりベテランな専門家と行われますがその限りではありません。今回は認知行動療法におけるスーパーバイズについてまとめてみたいと思います。

(株)CBTメンタルサポートでは認知行動療法の専門家養成事業を行っています。外部講師をお招きしての認知行動療法研修会、オンラインコミュニティ「認知行動療法の学校」での研鑽、個別対応としてのSVが主な事業内容になります。

1.認知行動療法のスーパーバイズ

認知行動療法のSVを受ける際、基本的に現在担当している事例について行われます。実事例を扱う際には個人情報になりますので本人の同意をえた上で行われます。
担当しているカウンセリングについて自分なりにまとめてスーパーバイザーと呼ばれる人と一緒に見立てや方針について検討していきます。まとめ方の形式はさまざまで、逐語、概要をワードにまとめる、パワーポイントを用いて発表形式で行う、資料は用意せず口頭で説明するなどのやり方があります。お勧めはパワーポイントを用いての発表形式です。理由としては作成する段階で臨床を振り返る機会となり不足している情報にも気づくことができるからです。
スーパーバイズの時間はカウンセリングと同様で50分の場合が多いです。事前にケースについて発表いただき、それから振り返りを行っていきます。スーパーバイズはカウンセラーにとって緊張するものです。自分が普段やっている臨床をジャッジされる感覚にも近いためです。なので安心してお話ししていただけるような雰囲気づくりを心がけています。スーパーバイズは先輩の専門家から助言を受けその通りに実施するというよりは、ディスカッションを通して振り返りを行いさまざまな方向性について検討することが大切になります。臨床に正解はありません。ですが、視野がせまくなってしまうとうまくいかないです。そのため自分以外の専門家との振り返りはとても大切になります。そしてスーパーバイズはクライエントさんにお役立てできることを前提としていますので効果的なカウンセリングを実施するためにも大切になります。

2.スーパーバイザーの見つけ方

スーパーバイズを受けてみたいと思っても誰にお願いすればよいのか迷うことはあるかと思います。見つかったとしてもお願いして断られたらどうしようだとか高額だったらどうしようと不安なことだらけかと思います。
一番のお勧めは多くの専門家の研修に参加してみて良いなと思う先生に連絡をとってみることです。自社の宣伝で申し訳ないですが、弊社主催オンラインコミュニティでは月額3,000円で私を含むさまざまな専門家の研修をうけることができます。その研修の中でスーパーバイズを受けてみたい先生が見つかる可能性は高いです。料金については生活のこともありますので遠慮なく確認して良いと思います。

https://community.camp-fire.jp/projects/view/590151

3.スーパーバイズ以外の研鑽法紹介

①模擬面接サポート
模擬面接を通して認知行動療法を体験的に学ぶことができる方法です。SVと違ってセラピスト自体の変化に大きく影響するため特定のケースだけでなく臨床全体に影響しやすくなります。SVでも同様に効果はありますが、それよりも直接的なつながりがあるように思います。まだカウンセリングを行っていないけれどもトレーニングが行いたいという方にはお勧めです。安心して失敗できる環境づくりを心がけています。

②セルフ認知行動療法サポート
認知行動療法はまず自分でやってみることが大切になります。セルフ認知行動療法サポートでは、自分自身が認知行動療法を行うためのサポートを行います。模擬面接よりもプレッシャーは少ないと思いますのでまずはこちらをお勧めします。

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