見出し画像

ある代償

 東京都のとある委託事業について、暇空茜という人が熱心に調べています。不正のあることが徐々に明らかになっています。その不正に東京都もひと役かっていた疑いもあります。公務員の心情については失敗小僧というユーチューバーのこの件に関する動画を見ると、にじみ出るものがあって面白いです。ボクは1.5〜2倍速で見ます。

 ここでボクは自分の体験から、ある考えが浮かびました。簡単に言えば、仕方のないことだろうと思ったのでした。

 子どもが小学生の頃、家内がうちの住んでいるマンションの子ども会の役員になりました。一年終わって次の年度の役員を決める時に、家内がとある家の奥さんに頼んだら、自分は持病があるのでそんなことをしたら死んでしまうと言われたそうです。後にその人がジムで活発に運動しているのを見てアタマにきていました。

 また、マンションの管理組合の理事を持ち回りでやるのですが、先日の回覧によると、月に一度の理事会が負担になるからと理事会の業務まで管理会社に丸投げしようという案が出たようです。おそろしい。

 会社員時代にボクは労働組合の役員を8年やりました。任期の終わりにはいつも、次の人を探して沢山の人と話しました。嫌です、無理にと言うなら会社を辞めますという人が結構いました。

 家内やボクの頼み方が悪かったのかもしれませんが、一般に、こうした何かの役員にはなりたくないという傾向が強いのだと思います。学校のクラスを思い出しても、わずか40人ほどの中に色々な人がいましたから、友人同士の集まりならともかく、どこの馬の骨かわからないようなカスどもの集団の役員なんてまっぴらだと思うのは無理のないことです。相当な面倒が待ち受けているでしょうから。実際、労働組合の役員は楽しくはありませんでした。

 東京都や埼玉県や市町村や中央官庁の公務員の皆さんは、どこの馬の骨だかわからないようなカスどもの面倒を毎日みていらっしゃるのでしょう。つまり、ボクたちが死んでもやりたくないことをしていらっしゃるのでしょう。仕事とはいえ。

 たまたま居合わせた人々がお金を出し合って運営する組織の運営側の人が、集まったお金をちょろまかす、あるいは誰かがちょろまかすのを黙って見ているのは立派な背信行為です。でもまあ、ある程度はしょうがねえよなぁと思う今日この頃です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?