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The Moon is Down

 Kindle版スタインベック全集の8個目、邦題は「月は沈みぬ」1942年の作品です。劇として上演されるのを前提に書かれた短い作品という点で、Of Mice and Men(「ハツカネズミと人間」)と似た感じです。テーマは違いますけど。

 北欧の、とある町が突然(ナチスドイツとおぼしき)他国の軍隊に占領されてしまいます。内通者がお膳立てした為に、あっけなく戦闘は終わりました。この町にある炭坑の石炭が目当てでした。お話の舞台は主に市長の公邸(私邸?)です。市長とその周辺の人々と、ランサー大佐の率いる占領軍の司令部の将校数人が主な登場人物です。

 市民は占領軍に抵抗します。生意気な大尉に命令されてアタマにきた男は、持っていたツルハシで襲いかかりますが、間に入った別の少佐を殺してしまいます。この男は銃殺刑になりました。

 残された美人妻モリーの家の壁紙の模様がfleur-de-lis(フルール・ド・リス)とあったので、わからないので調べたら、剣を三つ束ねたような紋章のことでした。これを知ったのが収穫でした。

 今にいたるも、上手に占領されたままでいるギブミーチョコレート国民としては、あまり楽しめないお話でした。


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