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【雑記】「人的資本開示」

「人的資本開示」がトレンドに?

2022年に入り、「人的資本」、「人的資本開示」を多く目に、耳にすることが増えました
2021年6月に「コーポレートガバナンス・コード」が改訂され、投資家を中心に企業がどのような情報を開示していくのか注目を集めているようです
参考として、公的な資料としての経済産業省のレポートがありました

「人的資本」とは何か

ISO 30414より要約すると、人的資本には、以下の3つが含まれるようです
① 組織に所属する人々の知識・スキル・能力の蓄積
② 組織の長期的パフォーマンスへの影響
③ 組織の成果の最適化を通じた競争優位
組織=企業に近いと認識しましたが、投資家目線では、特に②、③が投資判断において重要そうに見え、その基礎データとして①が関連しそうです

これまでと何が違うのか


これまでも「企業は人なり」や「人材」を「人財」と呼ぶなど、企業側は人材の重要性を認識していたと思います
何が違ってくるのでしょうか。以下は自分なりの解釈です
P/L(人件費)思考から、B/S(無形資産もしくは「資本」)思考となる
 →短期的なC/Fとのかかわりではなく、これまで以上に投資対効果を意識
  した人事戦略が必要となる
「人的資本開示」が促進されることで、投資家は比較可能な観点が増え、
 企業側は比較を意識せざるを得なくなる

 →企業側がこれを後ろ向きに捉えるのか、前向きなチャンスとして捉える 
 のかで大きく変わりそうですね
  また、採用市場においても選ばれる企業になるための重要な要素になり
 そうですね

これからの人事に求められること


自分の人事という仕事にどのように影響するか、と考えざるえません…

個人的に興味深いな~と感じたのは、先ほどの経済産業省のレポートP.6で海外の取締役会の課題が掲載されていますが、「人的資本マネジメント」が「企業文化」より上位に位置付けられている点です

日本の人事・HR領域で最近、よく聞くのは「人的資本」もですが、「パーパス」も同じくらい見る、聞く機会が多きように感じています

「パーパス」が企業にとっては「企業理念・企業文化」に近しいものだと感じており、ドラッカーの「文化は戦略に勝る」のとおり、まずは文化、その文化を元に事業戦略・人材戦略が構築されると解釈しています

海外企業では、「理念・文化・パーパス」が既に強固に出来上がっているのか、(よくありがちですが)日本企業が単に「パーパス」という言葉に踊らされているのかは、しっかりと見極める必要がありそうです

戻って、自分の人事という仕事への影響ですが、以下を意識して仕事をしたいなと感じました
・他企業の開示情報を把握する
・自社の企業戦略、事業戦略と人事戦略を関連性をしっかり意識する、構築していくこと
・そのうえで、自社の強みとして開示する情報は何かを見極めること
が「人的資本開示」への対応に向けては重要だと感じました
環境の複雑化=仕事の複雑化まではコントロールできないですが、それが業務量の増加・負担にならないよう、柔軟に、しなやかに対応できる人間になりたいものです…

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