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微小変化型ネフローゼ症候群②|ステロイドと漢方
漢方にはもとから興味があった。
「根本改善」ができるらしいとぼんやり聞いたことがあるからだ。
前から普通の薬を飲むのが好きではなく、薬でなく別の治す方法をよく調べていた。
生理痛→とにかくカイロで下腹部を温める
頭痛→ツボを押してみる
下痢→水分補給をして出し切る
とか。
うつ傾向があり悩んでいたら漢方を勧められた。
某有名漢方を処方してもらった時期があるが効果は感じられなかった。
番号が書いてある漢方をやめてすぐに、ネフローゼ症候群が発覚することになる。
ステロイドはいやだ
ステロイドが嫌だった。
なぜなら、副作用が多すぎるからだ。自分はどれを引くかわからない。
とりあえず調子が芳しくないのはステロイドのせいだと思え、と書いてあるブログをどれだけ読んだのだろうか。
治す方法他にはないの??と血眼になって探した。相当、探した。
どこを見ても同じことが書いてあった。
「まずはステロイド。落ち着かなかったら免疫抑制剤をプラスする」
炎症を止めるにはステロイドが特効薬なのだ、間違いなく。
何が嫌かって、ムーンフェイスが嫌だった。
顔が丸くなるだけじゃんと思うかもしれないが、面長な私が丸くなったらただの顔がでかい人になる。
マスクで隠せるかもと思った。
実際この予想は当たるのだが、とにかくムーンフェイスが嫌だった。
他にも副作用はゴマンとあるのだが。
避けられるなら避けたいと情報を仕入れようとしたが
仕入れれば仕入れるほど、ステロイドを飲まなきゃはじまらねぇくらいの位置づけにいる、と認めざるを得なかった。
次に私が考えたのはこれだ。
根本から体質改善すれば、副作用も軽く済むんじゃね?
も一回、漢方試してみよ。
漢方薬局アタック
都内に行く体力は全くなかったので、電車で20分圏内でと。
この三択、迷う選択肢が全くなかった、世にも珍しい三択だと個人的には考えている。
すべて、電話をかけて問い合わせている。
「ネフローゼ症候群と診断されました。まだ確定診断はされていないのですがステロイドの副作用を少しでも軽くすべく漢方を取り入れたいのですが」
回答は下記だった。みんな、キャラ濃かった。
①治らないんですよね。漢方で軽くすることはできますけど。来ます?
トップバッターの回答である。
相当調べたので、西洋医学的に「完治」と言う解釈がないのは知っている。
通話10秒でぶった切られた。
ぶっきらぼうな感じである。
やる気がないのか?一応難病指定されている疾患なので関わりたくないのか?真意はわからないけれど、とりあえずこの人にはお金を払いたくないと思ったため
そうですよねー!わかりました!大丈夫です、ありがとうございました!
とさわやかに電話を切った。
なんか電話口で「一回話だけでも・・・」と口もごっていたのが聞こえたが、遅い。
「治る」と言ったところで、「やっぱ治らないじゃないかよ!」って言われる可能性があり、予防線を張ったのかもしれない。
とはいえ、電話で問い合わせをして、あんなぶっきらぼうな対応をされたところで。相性の問題ですね。ここは。
わたしは、「完治」にあまりこだわってはいない、というと語弊があるかもしれないが、自分が思う「普通の生活」を一生涯できればそれでいいと考えている。実際「寛解」できたとしても、繰り返す傾向があるのがネフローゼ症候群ってやつだ。だとしたら、すこしでも体質を改善することでその可能性を少なくしたかった。だから体質を改善できる漢方に賭けてみたくなったのだ。
②治ります。絶対に治ります。僕が治します。
真逆かよ。
絶対に治ると言われた。
なんだかんだで弱気になっているので、シンプルにうれしかった。
「大丈夫です。漢方を見つけたなら大丈夫です。慢性疾患は漢方で治すのです。いつ来れますか?ちなみに料金は1か月○万円くらいからですが、いかがですか?」
う、予算オーバー。
○万がギリレベルだったのですが、からということは実際は上乗せがあるのだろう。続けることがきっとできない、と思ったのでさわやかに断ろうとしたら
「僕がなんとかしますから、大丈夫です!」
人によるのかな。
わたしは「ちげえな」と感じ、さわやかに検討しますねーと電話を切った。
なんとかするのは、わたしだ。
たしかに、並走してもらう、お世話にはなる。
でも、「任せておけば大丈夫」は不信感が募った。
何万取られるのだろうと。笑
とはいえ、嫌な対応はされなかったので
保険的な意味も残し、すこし含んだ感じにしといた。
こう言ってくれる人を信じてみるのもありだと思います。
ネフローゼは特に、いろんな型がありいろんな経過をたどる。どうなるかは経過を見ないとなんとも、という点があり不安が募る。
そんな中で強く励ましてくれるのはありがたいことです。
③体質を改善していきましょう。全力を尽くします。
「慢性疾患なので漢方で改善できる可能性はあります。しかし炎症があると思うのでステロイドと並行は良いと思います。また、体質を診て漢方を調合するので、体質改善も並行できます。一緒に頑張りましょう」
なんなんだこの違いは。
3店舗目で見つけた。
言い方って大事なんだな、と思った。
そこそこ長くお世話になる可能性が高いと考えていたため、相性も大切だなと。
結局、こちらの漢方薬局の予約を取り、今現在もお世話になっている。
2時間くらい、これでもかと成育歴や既往歴を聞かれた。
脈をとり、舌を見せた。
何がわかるんだ?と疑心暗鬼だったが、わたしの自覚していた体質をピタリとあてていたので東洋医学すげえなと。
一番「信頼できるな」と感じたのが
西洋医学を否定しなかったところだ。
「今のちえみんさんの場合、炎症を起こしているので西洋の治療(ステロイドね)は必要です。しっかり入院して薬飲んでください。
しかし、体質を変えていかないと繰り返す可能性が残ります。漢方で最善は尽くします。ですがそれだけではなくて食生活や心づもりなども改善していくのがいいと思います」
「急性は西洋、慢性は東洋。いいとこどりすればいいんです」
わたしの大好きな「根本から変えていく」やつだ。
ただステロイドを飲んで、ちょっとづつ減らしていくだけは何かが違うと思っていた。できること、たくさんありそうじゃないかと。
毎月毎月、1時間がっつり「1か月の健康トピックス」を報告し、適切なアドバイスをもらって実行している。PDCAサイクルしっかり回している。
2年半たったので、減薬も始めており
苦手な季節はすこしグレードアップしたり、大丈夫そうならすこし減薬したりとフレキシブルに向き合っている。
もちろん一生飲み続ける気はない。ステロイドも漢方も。
漢方に出会えたからこそ、身体に向き合えた
今現在、おおいに西洋医学と東洋医学のいいとこどりをしている。
2~3か月に1回入院していた病院へ通院し、真面目に血液検査と尿検査をこなしきちんと経過はみている。
何か「大丈夫かな…」と不安になった時はこちらの先生にも必ず相談をしている。
来年からラスト減薬が始まったら、通院の頻度は増えるだろう。
都度都度、なるべく元気に普通通りの生活ができるように調整しながらゆっくりと減薬できれば良いと思っている。
細かい体調の変化は、漢方薬局に相談している。
経過から、「水毒」「肝と腎が弱点」「心臓はめっちゃ強い」ことが分かっている。日頃の養生が功を制したらしく、血の巡りが良くなったらしい。
自分なりの体調リカバリー方法もつかむことができている。
「自分の身体コンディション」はものすごく細かく確認し、即対応するようになった。無理なんてとんでもない。
ネフローゼ症候群になる人は、頑張り屋がすごく多いらしい。
身体と向き合うのはもちろん、これから先も一生、続けていく。
「一病息災」
まさしく、これである。
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