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#5 会話する時のスピードと行間

はじめに

どうも、Youkeyです。今回は、全く同じことを人生で違う人三人から指摘され、自分への戒めとした事を書きます。
IT界隈で仕事を始めて20何年、人前で説明や仲間と対話をたくさんこなしてきました。エンジニアや営業部付きのセールスエンジニア、プリセールス、CTO、現在はエンジニアマネジメントの業務ウェイトが高いです。

さて、皆様は人と話す際の速度は速い方でしょうか、遅い方でしょうか?
自分一人では把握しづらくても、他人と比べてみれば分かりやすいですね。

筆者は普段、人より少し速い。焦ると3倍ぐらい速くなります。
速い速度で話すとポカンとしたり、伝える情報をスキップして会話をすると、相手が話を理解しない経験を沢山しました。
話す速さは、相手が話を理解する深さ・寄り深く理解してもらう事に対して、どうやら影響をしていそうです。

3人からの指摘

上司からの指摘1

開発組織を束ねる際にホワイトボードを使った会議(最近減りましたね)を使うやり方で情報漏れを防ぐように努めていた。
筆者はミスコミュニケーションを発生させて色々と迷惑をかけましたが、その際に「筆者には、資料に書いていない行間が多い」と言われた。
実は、ホワイトボードに書いている単語やメモを会話と併せると成立していましたが、読むための資料に口頭補足が必要な事が多くありました。

友人からの指摘

部下(外国籍の方)へプロダクトの意義や開発指示出しで悩んだ時に、何故うまくいかないのかと愚痴を漏らし、友人より言われた言葉。
我々は細かい説明が無くても良い間柄」であると言われた。
これは友人と筆者において多くを語らなくて良いという事だった。リズム良く会話できる同僚である友人は、仕事やプライベートのゲームを含めて会話時間が多かった間柄であった。苦楽を数年共にし、またゲームでキャリー(友人が強いので牽引してもらう)をしてもらったりと様々な時間を過ごしていた。酒を呑んでゲームのボイスチャットでは、更に速く話していた。

上司からの指摘2

期待の若手採用が進み、先方が内定受諾したあとにオファー面談を同席した部長から「君たち二人は気が合うだろう。だが、私は二人の話についていけない」と言われた。
この若手は、筆者主観で地頭の良い人物。質問意図の把握や不明点の聞き返しが速いため、リズム良く会話が進んだ。それを傍で聞いていた上司は、その会話速度を見て上記の発言だった(会話内容に興味が無かったのかもしれない)。

言い訳

話す内容と、考えている内容、推測できる内容がパラレルで走ると言うのが筆者の言い訳です。これは会話を速くしようとして引き起こす、悪い状態です。AさんとBさんが話すとして、

A: [ 話1 ]
B: [ 話1を受けて話2 ]
A: [ 話2を受けて話3 ]
と続くでしょう。
例えば筆者は仲の良い友人と話す際には速くなるので、

A: [ 話1 ]
B: [ 話1を受けて話2 + 前に話したネタ ]
A: [ 話2と前に話したネタを受けて話3 + 更に違うネタ ]
と、1ターンごとにどんどん情報量が伸びていく事に気付きました。
別なシーンだと、

A: [ 話1 + ホワイトボードに書いた事]
B: [ Aの話を受けて、話2 ]
A: [ 話2 + ホワイトボードに書いてある別な事]
と、どんどん会話とホワイトボード(時には資料)にある内容をくっつけて積み上げながら話します。ホワイトボード見えない席の人は涙目です。

指摘の事象を思い出してみると、事象(ファクト)ベースで情報を作るため[ 憶測 ]は付与しませんが、容易に推測できる内容については省略することもありました。

A: [ 話1 ]
B: [ Aの話を受けて、話2 ]
A: [ Bの話を受けて、話3 + (容易に推測できる話4) + 話5]
B: [ ??? ]
これが隠れ行間と指摘されました。問題は[容易に]が筆者の主観であり、共感や個人の基準のため問題でした。特に文化や商習慣、慣習などが違う方と仕事を一緒に行う際に配慮が足りないと反省をすることになりました。
推測できる内容が飛びすぎると話の前後が繋がらない。
論理思考と同じで飛躍になってしまい、ディスカッションがうまく回らない。酷いとこれが複数発生。ホワイトボードのメモは共通認識になったつもりで、更に行間発生させると酷い状態。

逆に言えば、友人との会話はこれらが全て満たされた状態で会話するため、速く・テンポ良く話せて楽しいのだろうな、と考えさせられました。

前回とのつながり

ここで記載した内容に、
学習情報を動画から得るエンジニアと書籍から得るエンジニア
と言う話題があります。
相手はどの情報ソース(動画=音声+視覚、書籍=文字)を重視しているかも併せて見ると、相手に伝える方法が見えてきました。
動画を中心に情報を得る方は、普通に1.5倍速とか使うため、筆者の会話がどんなに速くても気にならない人もいたりする。

過去にスルーしてしまった指摘

エバンジェリストやセミナー登壇をする際のメディア対応みたいな教育をしてくれた上司が過去にいました。
感情を乗せたり内容を覚える指導もありましたが、
とにかく君はゆっくり話し、空白(喋らない区間)を恐れず作れ
と、正しい指摘だったのに完全にスルーしていました。

得た物

  1. 細かく相手の理解を確認する

  2. ホワイトボードは有用だが、しつこいぐらいに視線誘導

  3. 行間は相手に合わせてほどほどに

  4. 一方的に話す」は会話と誤認するため注意

はい、会話のスピードと行間には気をつけましょう。特に、とても速く会話できる相手と会話した後、周囲の人はその速度についていけないことがあると認識するのが良さそうです。

本記事が、皆様のITエンジニア人生の一助になれば幸いです。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。

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