ポークパイハット

「あれ、ハゲてるよ」結婚披露宴直前、美容師さんの言葉に耳を疑った。
不思議なバランスの髪型で新郎としての役目を果たし、意外に繊細だったんだなと、自分で自分を再認識して23年。確か1年くらいで元に戻ったと記憶しています。

公務員を辞めて独立するぞ。平成21年11月30日のブログで宣言し、平成22年2月22日にcafe causaをオープンしました。

頭の表面積のうち30%くらいが地肌になっていました。500円大の円脱が3つ重なったハート型を筆頭に、1円玉から500円玉まで、2000円くらい貯めてました。（家族ですら目をそらすレベル）

でも私は「カフェオーナー」、ちょっと格好よさも主張したい「カフェのオーナー」

帽子をかぶることにしました。

それから10年、金融機関に融資のお願いに行く時も、大臣表彰も市長表敬も、グレンチェックのポークパイと一緒でした。（一時期アフロに逃げましたが）

何回も無くしましたが、すぐに出てくる。
飼い犬に弄ばれズタズタになったけど、しっかり補修できて「もう体の一部だよな」と思っていました。

お店も10周年を迎え、ポークパイとの付き合いも10年になったなと思っていた矢先、いつもの店で飲み（帽子かぶった写真あり）、いつものタクシーで帰宅、朝起きたら帽子がない、まあこのパターンは、またすぐ見つかるさ、と思っていました。
しかし出てこない。見つからない。

変化を求められてるのだな。

そして新型コロナ、、、休業。

何かに導かれている気がします。
きっと明るい未来が待っている。

ではでは。

追伸
無くした翌日、カウンターに座られたお客さんが帰り際「これ、よかったら使ってください」と紙袋を手渡されました。
グレンチェックのポークパイでした。（本当に偶然です）

僕はきっと導かれている。

「場」を残し、飲食店の新しい連携体（協同組合）を創出したい。