2024/5/26

日曜日の夜。泣きながらこれを書いている。
泣いているのはいつものことなのでまったく珍しい話ではないし、夕方のチャイムが鳴ればパブロフの犬のように条件反射的に涙が出るわけで。
日曜の夕方は、新しい週がはじまることに対して絶望に打ちひしがれてしまう。はじまってしまえば終わるのだが、何事もはじまるまでが一番苦しいのが世の常だ。

昨日は「マッドマックス 怒りのデスロード」を鑑賞した。
公開当初から「観るアドレナリン」「ノンストップメタルアクション」「ヒャッハー」など感想からつかめる像は一切なかったが少なくとも高評価なことは知っていたものの、アクション映画というものがあまり好きになれずなんとなく敬遠していたものだった。
なんとなくU-NEXTをザッピングしていた時にこの映画がぽんと出てきて、何の気なしに観てみるかとつけてみた。
ソファで横になりながら観ていたが、30分もたてばソファから降り、身を乗り出すようにして食い入るように観ていた。
めちゃくちゃ面白かった。めちゃくちゃ面白いフェミニズム映画だった。
フェミニズムというと女性の権利を主張しているのみのように思われるかもしれないし、確かにマッドマックスでは子を孕み産み落とす(5人のワイブズだけでなく搾乳されている女性たちも数多くのウォーボーイズを産み落としていると思われる)以外の役割を持つことができなかった女性が、人間としての尊厳を取り戻すために戦う描写が多く、女性が力づけられることは間違いないと思う。

ただ、権力者に支配され彼のためなら光栄と思い自ら爆弾を身体に巻き付けて死にいくウォーボーイズたちも男性性に支配されているという呪縛からは逃れられない。そこに性差はなく、現代にいたるまで女性も男性も一様に支配されており、支配から逃れようともがけばもがくほど傷つくし心がすり減っていくのだ。
※マッドマックスの世界は核戦争や地球温暖化など今よりもっと先の未来なので、現代にいたるまでという表現が間違っているかもしれないが。

このあたりはもうすこし時間があるときに自分の思いをきれいにまとめたいなと思う。私的にはバービーと近しい点を感じた映画だった。
取り留めはないが、今日はここで終わりたい。
続編のフュリオサの公開もすごく楽しみだ。

<nowplaying>
愛の言霊~Spiritual Message~ / サザンオールスターズ



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