【今日の一枚】New Order - Substance(2023 Expanded Reissue)

今日はつい先日発売されたばかりのニューオーダー初のコンピレーションである「サブスタンス」のリイシュー版を紹介します。

せっかく好きなバンドの最新作なので、レビューしようかなと思った次第。


といっても、拡大版のCD4枚組のうち最初の2枚はもともとの内容と同じで、目新しいものといえば4枚目に収録のライブ音源くらい。
レア音源や発掘音源目当てで買うようなものでは正直ありません。

ただもともとのCDも中古で簡単に手に入るとはいえ、12インチシングルA面およびB面をまとめたこのコンピはアルバム未収録のシングルが多いニューオーダーにあっては意外と貴重で、スタジオアルバムと合わせて是非持っておきたいものですし、最初に聴くアルバムとしてもおすすめ。

”Hurt”とか”Murder”とか、その辺の曲をCDでまともに聴けるのって未だに実はこのコンピだけだったりするのです。
”Lonesome Tonight”もめっちゃいい曲なのに、これと「レトロ」や一部のライブ盤くらいでしか聴けないのもったいないんですよ、普通に。

そういった意味でもこの再発でニューオーダーを聴く人が増えればいいなと思ったりもしますが、拡大版3枚目ではこれまでコンピ未収録だった音源をより手軽に聴けるようにしようという意図が汲み取れる、レア音源や未発表音源ではないものの痒い所に手が届くような選曲がされているので、昔からのファンであってもスルーは禁物だと思うのです。

拡大版だけではなくオリジナルの収録内容と同じCD2枚組も出ているので、オリジナル版を持っていない人はそちらからどうぞ。

今回主に紹介したいCD3枚目の曲目は以下の通り。

①Ceremony (Version 1)
②Mesh
③Temptation
④Confusion
⑤Perfect Pit
⑥Dub-vulture
⑦Shellcock
⑧Bizarre Dub Triangle
⑨True Dub
⑩Confusion Dub ’87
⑪True Faith (Shep Pettibone Remix)

オリジナルでタイトルだけミスクレジットされていた②や⑤-⑨はいずれもシングルB面でありながら、B面の別の曲や7インチシングル”Procession”およびインストの12インチ”Murder"/"Thieves Like Us Instrumental”を収録したことでオリジナルからは省かれてしまっていた曲たち。
再発もあるものの、現状ではだいたい12インチシングルでしか聴けず、CDで手軽に聴けるようになったのは嬉しいところです。

未だジョイ・ディヴィジョンの面影を感じる②や遊び心溢れるリミックスが楽しい⑥は隠れた名曲ですし、特にDefinitive Editionに合わせたシングル再発がまだの⑧と⑨は現状では特にレアな音源かなという気がします。

オリジナルのコンピには新しく用意されたいわゆる'87バージョンが収録されている曲の、もともとの12インチの音源が聴けるのが③と④。
これも案外聴ける媒体が限られていたので嬉しいところです。③は定番曲ですが、コンピには7インチ版やこのアルバムのようなミックス違い、編集版ばかりが収録されてきたので、このオリジナル音源を聴いて結構びっくりする人もいるのではないかと思います。

⑪は「レスト・オブ」なんかでも聴けるものですが、彼らの最近のライブで演奏されているバージョンのベースになっているものなので必聴です。

こうなったら87年以降の12インチシングルも揃えて欲しいし、あまりにも聴ける媒体が少なすぎる”Don't Do It"や”Best & Marsh"なんかのB面もCDで聴けるようにして欲しいですね。


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