遠くに住む一人暮らしの親父が認知症になった話。忘備録。1。

※なんとなく吐き出したいなと思って書いています。結構自己中な考えだと思いますのでお気を付けください。

 一昨年、2022年10月ごろ、親父から電話があった。まだまだコロナの影響が残っている中、大学の同窓会の通知が来ているがどうするか?との連絡だった。

 親父は…なんて言ったらいいか。8人兄弟の末っ子で甘やかされて育った九州男児だ。末っ子だけに、祖父の世話などをほかの兄弟に押し付けられていたようだ。また、仕事先では指示されたことを黙々とこなす、同僚から言わせると「給料配達マシーン」だそうだ。

 そんな親父は九州、僕は関東に今は住んでいて、高校を卒業して以来、ほとんど顔を合わせていない。大学は九州内他県に行ったし、それ以降は、母が妹のために市内寄りの、住みやすい場所に引っ越しをした関係で、大学の帰省や、大学卒業以降はいろいろと便利で、いろんな相談に乗ってくれたり、親身に対応してくれる母親のもとで過ごしていた。

 親父が住んでいる場所(僕が生まれ育った場所)はド田舎で、最寄り駅まで車で20分(タクシーで3000円弱)、バスも3時間に1本あるかないかの不便な場所だ。だいぶ高齢化も進んでいる。母は引っ越した当時、親父もこっちにこないかと誘っていたようだが、親父は「俺がこの家を守る」といってきかなかったらしい。結局のところ、妹が大学を卒業したタイミングで離婚したけどね。

 まぁ、そんな感じで年月が過ぎ、自然と親父とは疎遠になっていた。祖父の法事だったり、弟の結納の顔合わせであったり、自分の家の保証人になってくれないか?と数年に一度連絡を取るくらい。

 そして冒頭の連絡になるのだが、その連絡の最後に、「どうやら俺は脳に病気があるらしくて、最近物忘れとかがひどいんだよね~」と軽く伝えられた。

 正直なところ、そのタイミングでは、まぁいい年齢だし、そういうこともあるよね?みたいな軽い気持ちだった。冷たいと言われればそれまでなんだけど、祖父が亡くなった時の父や、父の親族の母への対応や、どうしても母とのつながりが深い僕としては、父については自身の選択の結果だし、どうでもいいかな?なんて考えてた。特に病気のことを調べるつもりもなかった。

 それから半年が経ち、弟が急に連絡をしてきた。

「親父の病気のこと知ってる?」

 その際、弟が独自に調べてくれたらしく、たぶん脳梗塞からくる認知症かもしれない、と知らせてくれた。弟は親父のことが心配だからどうにかしたいんだけど…と僕に相談してきた。

 繰り返しになるけど、正直、僕自身は父のことはどうでもいいと思っている。病気になろうが、何しようが、母が一緒に引っ越そうといったときに拒絶していたことや、親父自身の性格などを考慮し、好きにすればいいと思った。

 だけど、なんとなく、「親父も東京に来ればいいんだけどね」、と返した。僕自身、よい意味でも悪い意味でも真面目(?)らしいので、そんな気もなかったのにそう言ってしまった。この時の発言は正直、今は後悔している。ぶっちゃけ、「俺は親父のことはどうでもいいからお前がなんとかすれば?」といえばよかったかなって…。

 まぁ、それは一旦置いといて、なんだかんだで長男ですし?弟は既婚だし、妹は母と一緒に住んでいる。じゃぁこの中で誰が動ける?未婚の僕しかいない。だから、何らかのアクションを起こす必要があるのは、受け入れなければならない。

 親父がどう暮らしていくか、どう最後を迎えるかについては本当どうでもいいけど、小さいころにたくさん愛情をくれた祖父(ぶん殴られたことあるけど)や祖母への義理、そして大学まではきっちりと卒業させてくれた恩と感謝、人としてのリスペクトをこめて、とりあえず、親父に関東に来ないか?とLINEしてみることにした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?