見出し画像

Glitter in the Dark feat.GUMI

やっぱりだ。お前はお前であってお前じゃない。
それなら、お前は俺でもいいはずだ

ーニンジャスレイヤーAoM シーズン4:【カリュドーンの獣】編

■歌詞

暗闇に瞬く 朧げな記憶
煙る雨に溶け行く 街の灯のように
路地裏で朽ち果てた 名も無き星々
燃えた命のことなど 時の中消える

遠いざわめきは汽笛のように心地よく
澱んだ銀の心を駆り立ててくるのは何故

百万枚の銀貨だって夢は譲れやしないんだ
まだ飛び立つな ダンスフロアで 狂え
けだものたちが ネオンの海で 爪を牙を折られて
それでも歌え まがい物の命

背後を横切る DELETEコマンド
忘れてはならない 死はすぐそこにいる
電子のレイラインを 駆け抜けるメモリー
手のひらを虚ろに 貫いてゆく

砂嵐色の空 粗いドットがちらついた
それでもシナリオは続く 徐々に加速していく鼓動

百万枚の金貨を積んでも未来は変わりやしないんだ
パルクールで舞う 滲むネオンに影を残して
けだものよ跳べ 塞いだ空と 地上の星の狭間で
落ちる向きさえ忘れなければ まだ

タールまみれの屑鉄の上で
流れ落ちる緑色の明滅を見つめた
それは遠い原初の声だ
もう見えぬ もう会えぬ いつかあの子にもあたしにも来るだろう
それがいつか まだ誰にもわからない

百万枚のドル札だって今は今にしかないんだ
声を上げろ 喉の増幅器が焼け落ちるまで

■概要

四年。四年です。設計寿命3か月の私も、長く生きました。
VTuberを取り巻く環境自体も様々に変わり、それでも残りました。
その上で、私に何が成しうるか。
私は、運用を誤れば死ぬコンテンツなのです。
撤退の瀬戸際、単純な数値で言えば閾値を半ば抉りながらの攻防。

幸か不幸か、母体サークルの新規世界観構築が著しく遅延しているおかげでロスタイムを享受できてはいます。ただ、永遠に眠っていろと言うわけにもいかないでしょう。いつか目を覚ました時に、霧散せぬように。

前線を切り開く斥候として、コンテンツを発信する看板として、世界そのものを描く生ける小説あるいはゲームブックとして。…そして、主宰のアバターとしての地位を、もう一度狙う野心を腹に抱えて。

■用語

▼暗闇に瞬く:
映画「ブレードランナー」のラストシーンのモノローグより、「暗闇に瞬くCビーム」。レプリカントの寿命は、4年。

ちなみにCビームは訳によっては「オーロラ」になってるのは内緒。

▼百万枚の銀貨:
アニメ「モンタナ・ジョーンズ」OP「冒険者たち」のサビのオマージュ。銀貨100万枚…すなわち100万ガメルとはTRPG「ソード・ワールド」におけるスケープドールの値段。

▼飛び立つ
英語で離陸を意味するtake offには「去る」「打ち切る」などの意味もある。小説「銀河ヒッチハイク・ガイド」にはこの取り違えで離陸してしまったパーティ会場が登場する。

▼レイライン:
古代遺跡が直線状に並んでいるという仮説。龍脈とかに近しい考えかもしれない。今回は、Ray-line(光の道)とかけて。

▼砂嵐色の空:
サイバーパンクの傑作「ニューロマンサー」で語られるテレビ(の空きチャンネル)色、スノーノイズとも。もっとも、現代これを見る機会はそうない気もする。創作物でしか見たことがない人も多い筈。

▼落ちる向きさえ忘れなければ:
小説「銀河ヒッチハイク・ガイド」で「空を飛ぶ方法」として提示されたのは「落ちることを忘れること」だった。

▼誰にもわからない:
それはつまり、今日かもしれなかったということ。
明るい火は、早く燃え尽きる。