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人生で一番怖かったフライトから得た教訓

これまで何度も飛行機に乗ってきました。飛行機が揺れるというのは珍しいことでも何でもありませんが、あるエアラインを利用した際にありえないくらいの揺れを経験しました。


恐怖は離陸直後から始まった

離陸してからほんの1分程度でいきなりドスンと下に落ちた感覚がしました。エアポケットだったのかもしれませんが、それまで離陸直後にそんな経験をしたことはありません。すると、そこから飛行機がまるでデコボコ道を走る車のようにガタガタ揺れ始めたのです。しかも機体がギシギシ、バリバリと大きな音をたて、何かが壊れたんじゃないかと思いました。

離陸して上昇し、雲に入ったところで多少揺れがあるのは普通です。雲の中を通過しているのかと思い窓の外を見ましたが、雲はまだはるか上のほうで、外はほぼ快晴です。「これはただ事じゃないぞ」そう思いました。

CAさんまでが

するとさっきまで機内後方でおしゃべりしていたクルーの方たちが、突然話をやめて静かになってしまいました。周りの乗客がざわつき始め、みんな私のように窓の外を見ようとしました。ますます最悪を想定してしまいました。その変な揺れと大きな音はしばらく続き、その間、話している乗客は一人もおらず、機内は静寂に包まれました。

何が起こっているかわからない恐怖

ひじ掛けを握りしめた両手からじわじわと汗が出てきます。生きた心地がしないまま、どのくらい時間が過ぎたのかわかりません。やがて機体はなんとか平行飛行体制に入ったようでした。

そこからも変な揺れは断続的に続きます。やっとベルト着用サインが解除されました。不思議なことに、コックピットからのアナウンスは一向にありません。普通はキャプテンから目的地の天候や到着時間についてアナウンスがあるものですが・・・。「何か不都合なことでもあるんだろうか」そんな風に勘ぐってしまいます。

何事もなかったかのように

その後、私は経験したことのない腹痛を何とかこらえながら、無事に目的地に到着できました。しかし緊張状態は抜けず、安堵はできません。降機後、地面を踏みしめながらターミナルに向かうと、そこには折り返しの便で今来た空港へと向かう乗客たちが長蛇の列を作っていました。「この人たちは何も知らない・・・」 足早に歩きながら私はそう思いました。

そのエアラインとは

利用したのは某LCCです。海外で短距離路線を利用した際の経験です。めったにないことで運が悪かったのだと思いますが、本当に怖かったです。

教訓

それまでもエアラインの安全性というのはもちろん大事な選択基準で、意識してエアラインを選んでいました。ただ、事故なんてめったに起こることではない、という思い込みがあったのは確かです。

この経験があってから、安全の懸念がありそうなエアラインの利用にはより一層慎重になりました。LCCだからリスクがある、ということではないんです。例えば、日系のLCCは不安を感じたことはないですし、利用もしています。また、フルサービスキャリアだから安心ということでもありません。

利用したフライトが何らかのトラブルを抱えていたのかは知る由もありません。ただ、明らかに乗客が不安を感じている状況でCAさんやコックピットからの配慮がないというのはどうなんでしょうか?

安全と思えるエアラインを選ぶには、エアライン各社の安全性のランキングが参考になります。また乗務員さんの対応など具体的な部分については口コミが頼りになりになると思います。

事故やトラブルというのはめったにあることではない、というのは事実ですが、安全に越したことはありません。


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