名著「7つの習慣」の中で凡人が読むべき箇所

約3ヶ月かけてようやくスティーブン・R・コビー著「完訳7つの習慣 人格主義の回復」を読み終えました。

20代の頃に一度読んだことはありましたが、「ふーん、なるほどね」で終わらせていたような気がします。今回じっくりと読んで、なぜ発売から数十年もの間売れ続けているかがわかったような気がします。そして、学んだことを実践しないと意味がないことも痛感しています。

繰り返し読まないと意味がないと皆さんおっしゃっていますので、今後も繰り返し読みます。

■挫折せずに読み進む方法
難解な本ではないのですが、頭の良い人がその全知識を後世に残すために全力で書いた本なのでとにかく中身が濃い。だから長いです。

本題の「7つの習慣」に入る前の序章(第一部)で本の20%を占めています。
組織のリーダーを目指すくらい有能な人なら難なく読み進められると思いますが、普段から全く活字に接していない層にはハードルが高すぎると僕は思いました。

「オレは社長にならないからこんな本は関係ないよ」
確かにそうなのかもしれませんが、リーダーになるならないは別としても、幸せになるためのヒントがめちゃくちゃ詰まっている本です。どんな時代にも通用します。

「オレはバカだから読んでも賢くはなれない」と諦めてしまうにはあまりにももったいない。
今すぐ底辺から脱出しなければいけない人、本当に変わらなくてはいけない人。そういう人には必要な情報は絶対に届かない。本というものの立ち位置は基本的にそういうものですが、それは残念なことです。

もちろん本の内容を完全に理解するためには全てを読む必要はありますが、わかりやすくて実践しやすいことを先に読むのも全然ありだなと思いました。

そこで、ここから読んだらスッと内容が入ってくるであろう順番を僕なりに提示してみます。

■まずは第5の習慣を繰り返し読んで「自分を語りすぎないこと」を学ぼう
第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される

まずはここを読んでください。
1ページから順番に読み進めたい気持ちもわかりますが、僕はこの第5の習慣こそがこの本の肝だと思っています。実際ここを読みたくてこの本を買いました。

大切なことが満載ですが、ページ数は少ないので読みやすいです。

そしてここを読み終わった時の学びや気づきこそが確実に人生を変えます。正直なところ、ここだけを実践していれば、ほかの習慣は必要ないと言えるほどです。全てがうまくいき始めるでしょう。

第5の習慣は、今すぐにでも実行に移すことができる。今度誰かと話をするとき、自分の自叙伝を持ち出すのはやめて、その人を本気で理解する努力をしてみる。その人が心を開いて悩みを打ち明けなくとも、その人の身になり、共感することはできる。その人の気持ちを察し、心の痛みを感じとって、「今日は元気がないね」と言ってあげる。
その人は何も言わないかもしれない。それでもいい。あなたの方から、その人を理解しようとし、その人を思いやる気持ちを表したのだから。

こう書いてあります。
今すぐ、ネットで誰かをディスるのをやめましょう。いらついても反論するのはやめましょう。それだけであなたの人生は劇的に変わります。それさえできれば、絶対に幸せになれます。

■余力があるなら第4の習慣へ
次に読むべきは、
第4の習慣 Win-Winを考える

第5の習慣がしっくり来た人なら、次の「Win-Winを考える」もスッと頭に入ってくるでしょう。ここも比較的短いので読みやすいです。

めんどくさがりの人はこの第4、5の習慣を繰り返し読むだけで十分すぎるほど人生は変わるし、本の値段2000円分の価値はあります。
繰り返し読んでほしいとコヴィー先生もおっしゃっています。断片的であっても繰り返し読んだ方が効果はあると僕も思います。

「第4、5の習慣を読み終わった。なんかこの本いいぞ。」
その自信と達成感が燃料となって、この先を読み進めることができます。

第6の習慣 シナジーを創り出すを読んでもいいし、
第1の習慣まで戻ってもいい。

エピソード1から6のうちどこから見始めても最終的には辻褄があうし、単独でも理解できるように作ってあります。順番が変わっても観たければ観ればいいだけのこと、そして繰り返し観る。スターウォーズと同じです。

■そして実践へ
昨今の社会情勢から様々な場所で議論が激化してます。
こんな時だからこそ、せっかく学んだ教えを実践するチャンス。

第4章と5章を読み終わった人なら、ネット上の議論は究極に無意味なことだと分かり、それに参加しようとは絶対に思わないはずです。それを知っているだけで心が安定します。心を安定させるためにもこの本は読む価値がある。

関心の輪、影響の輪のパートを読めば、何かに反応することがいかに無意味なことか痛感するはずです。
無意味なことをやめれば、本来時間を費やすべきことに、時間を使うことが可能になる。その先に幸せがあるのです。

繰り返し読む価値のある本に出会えたことに感謝です。


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