iMacをワープロ化させてはいけない

2001年の8月に初めてパソコンというものを買った。
インターネットなるものに初めて触れたのもこの時だ。

SOTECのデスクトップPCで値段は15万円くらい。
USBは1.0、マウス、キーボードは有線。
そういえばフロッピーディスクも標準でついていたなあ。
OSはWindows ME、とにかくフリーズが酷かった。

2006年、音楽編集に力を入れるために新しいPCに買い換えた。
DELLのラップトップ。値段は忘れたがこれも多分12、3万円はしたはずだ。
ノートというのは名ばかりで重量は10kgくらいある。家の中を持ち運ぶのがやっとの重さ。僕の人生唯一の四国一周旅行に帯同させたのは間違いだった。今のように4G&スマホ環境が整っていれば絶対に持って行っていない。
やたら疲れるのは年のせいではなく、重さのせいだった。常にあれを背中に背負って歩いていたらそりゃあ疲れるわ。お遍路さんと同じような修行をしたかったのかもしれない。

その更に5年後の2011年、長年の夢、目標だったMacを買った。
いろいろな条件が重なり、Macが一番安かった時期で、iMacの当時最新モデルが90000円以下で買えた。今ではiMacの一番安いモデルをその値段で買うことはできない。
その半年後に勢いでMacBookProも追加で買ったが、それも同じくらいの値段。
この2つは今も現役、パソコンに関しては本当の意味での安定を手にいれた。

それから一度も買い換えていないMacは2台ともに2012年前後のモデルだが、僕の初代PCと2012年モデルを比較しても初代ファミコンと最新のプレステくらいの差がある。
おそらく最新のMacと初代PCを比較すると、最新のプレステとゲームウォッチくらいの差があるのではと思う。

■情熱に溢れていた初代パソコン期
マシンの性能はゲームウォッチレベルだったが、一番熱を持ってパソコンをいじっていたのは間違いなくこの2001年から2005年くらいの時期だ。

・ラベル印刷(MD含む)
・歌詞カード印刷
・CDのジャケット制作
・バンドのロゴ作成
・バンドのホームページ作成
何かをクリエイトしている気分になれることが嬉しかったのだと思う。

CDをレンタルしてきてCDRに焼くという作業が楽しくて、狂ったようにCDを借りていた。そのせいでCDドライブはすぐに故障し、外付けのドライブを設置することになった。今はそんなことしなくてもSpotifyで聴き放題である。

ブオ〜ンというファンの騒音をまき散らしながら、何時間も何時間もパソコンに向かって作業をした。実にはなってないかもしれないが、確かな情熱がそこにはあった。
その情熱は覚えている。

■マシンの可能性を潰しているのは自分自身だった
あの時に比べればほぼ無音で快適なMacで現在、何をやっているのか。
クリエイティブな作業はほとんどやっていない。
こうして文字を打ち込むことに1日平均2時間くらい費やしているが、残りの時間はほとんどスリープ状態だ。

作業も含めてあれほど楽しかったのに、ハードディスクに音楽を取り込む頻度も激減した。それは多分、僕だけではないと思う。検索するだけで聴けるSpotifyやAppleMusicには勝てない。
栄枯盛衰。便利なものが現れると必ず淘汰されてしまうという現実を思い知る。

ほぼワープロ化してしまった僕のiMac。
このままでは完全に宝のもちぐされなのでもう少しクリエイティブなことに使いたい。

・動画編集
・音楽制作
・音楽編集

道具は揃っている。

そういえばWindowsにはデフラグというものがあった。初代PCだと一晩かかっても終わってないことがあったな。懐かしい。

ぼくにもちょっとこのデフラグというのが必要なのかもしれません。
頭の中をもう少し整理して、やりたいことにすぐアクセスできるようにする必要があるのでしょう。

ありがとうございます。有意義なことに使います。