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[2024年6月・ファッションテックニュース]


Sykyが“Syky Drops”をスタート、第一弾では「Xtended Identity」とコラボ

画像の引用元:https://xidentity.org/collection/Xi%20x%20SYKY

デジタルファッションプラットフォームの「Syky」は、Web2.5ブランド「Xtended Identity」とのコラボレーションを発表。

アーティスティック・ディレクターのNicola Formichetti(ニコラ フォルミケッティ)氏によるキュレーションの下、毎月数量限定のカプセルコレクションをリリースする“Syky Drops”の第一弾として、実物とデジタルピースで構成される5点のコレクションをリリースした。


Adidasのデジタルネックレスが$20,000で取引される

「Adidas(アディダス)」がRobloxクリエイター・Jonathan Courtney氏とのコラボレーションにより製作したデジタルネックレスが、およそ$20,000で取引された。

これまでRoblox上で取引されたユーザーによる製作の数量限定アイテムの中で、最高額を記録。


Sandbox(サンドボックス)やDressX(ドレスエックス)らがタッグを組み、ファッションゲームをローンチ

ゲームプラットフォームの「Sandbox」、web3エージェンシーの「bem.builders」、「Braw Haus」、デジタルファッション・プラットフォームの「DressX」が協働し、 Sandbox内で没入感のある体験を提供するファッションゲーム“The Art of Runway”をローンチした。

アバターのスタイリングに加え、現実世界の写真や動画内においてもAR技術を使用して着装が可能となっている。


バーチャルストア・デベロッパーの「Emperia」が新たなクリエイター向けツールをリリース

Ralph Lauren(ラルフ ローレン)やTOMMY HILFIGER(トミー ヒルフィガー)などを顧客にもつバーチャルストア・デベロッパーの「Emperia」が、新たなクリエイター向けツールをリリースした。

同ツールを使うことで、ユーザーは独自の3D空間デザインから、コマースなどの機能も備えたバーチャル空間をレンダリングし公開することができる。


AI搭載のオンラインショッピング・プラットフォームを開発する「Daydream」が、$5000万を調達

AIを搭載したオンラインショッピング・プラットフォームを開発するアメリカのスタートアップ「Daydream」が、シードで$5000万を調達した。

同社の開発するプラットフォーム上には、ラグジュアリーファッションECの「Net-a-Porter」などを含めた約2000ブランドの商品が掲載される予定で、今年の秋にベータ版をローンチする計画。


生成AIの使用を巡り、「Collina Strada(コリーナ ストラーダ)」とバッグブランド「Baggu」のコラボが炎上

画像の引用元:https://collinastrada.com

ニューヨーク拠点のファッションブランド「Collina Strada」と、リユース可能なショッピングバッグで知られるブランド「Baggu」のコラボレーションにおいて、商品のプリントの一部に生成AIが使用されたことを巡り、InstagramやTikTok上で消費者から反発の声が上がった。

生成AIが使用されたのは2つのプリントのデザインのみで、それも自身のブランドが過去に使用したいくつかのプリントをリミックスするのに使用しただけにも関わらず、透明性の欠如や、両ブランドが志向するサステナビリティの理念に反するといった指摘を受けた。


雑感

「Collina Strada」と「Baggu」のコラボの炎上は、消費者の中にはAIによるデザインを取り入れた製品に嫌悪感を示す人が一定数存在するということを強く認識させるものでした。

ブランドがクリエイティブに生成AIを取り入れる流れは変わらないと思いますが、少なくとも、透明性と消費者との丁寧なコミュニケーションが要求されるでしょう(特に製品のデザインに生成AIを使用する場合)。

一方、「AI × オンラインショッピング」関連のニュースを目にすることが急増している印象で、AIによって、これまでのオンラインショッピング体験が刷新される予感がします。

例えば、黒いスニーカーが欲しいと思い、Farfetchで“アイテム:スニーカー→色:ブラック”で絞り込んでも膨大な量の商品が出てくるため、全部チェックしようとすると数時間はかかります。

これが、例えば「スポーツブランド以外のブランド、ソールの色もブラックで且つ全体の9割をブラックが占める、素材はレザー、キレイめカジュアルに合う」など詳細な条件をプロンプトとして入力すると、自分にとってベストな候補として絞り込まれた20~30点が表示される。

こうなると、かなりショッピング体験は改善されるはずです。

また、AR技術を活用した「バーチャル試着」をブランドが取り入れる例も増えています。

数年後にはオンラインショッピングの景色は大きく変わっているかもしれません。


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