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人材紹介会社の求人数は重要?

人材紹介業の免許を取得して驚いたこと


本日(2022年6月1日)で人材紹介事業の事業許可を取得してちょうど2ヶ月が経ちました。免許取得後、一番驚いたのはかなりの数の営業電話を受けるようになったことです。
早い企業は許可取得日の4月1日に電話をしてきた会社もありました。

実は厚生労働省職業安定局が公表している人材サービス総合サイトというものがあり、こちらで許可・届出受理年月日を入力すれば簡単に許可取得の人材紹介会社の名前や所在地、電話番号などを検索することが可能です。おそらくはこのようなサイトを見て連絡をしてきたのだと思います。
(因みに当社と同じ4月1日に人材紹介の事業許可を取得した事業所は全国で185件、東京では67件ありました)

4月1日以降における営業電話で一番多かったのは「当社のシステムに参画頂ければ、一瞬で数百件から数千件の求人にアクセスできますよ」という内容でした。いわゆる求人情報を大量に持っている求人データベースを提供するプラットフォーム企業からのアプローチです。

これは設立間もない人材紹介会社にとってはある意味魅力的なサービスです。なぜなら一番パワーが掛かるのが新規求人の開拓であり、その時間とコストを大幅に削減することが可能となるからです。
そのことを踏まえれば、設立間もない人材紹介の会社にこのような企業が一斉に営業電話をかけるということは理に適った行動だと思います。

新規求人の開拓の意味は

私は今までのプレイヤー時代及び直近のマネジメント時代を含めて「新規求人の開拓」については非常に重要視をしておりました。

求人はいわば生き物であり、その鮮度が大事だと思っていましたので常に新しい求人を獲得してくることがコンサルタントの重要なミッションであり、必要な資質だと考えていました。

加えて、新規求人を開拓する過程でコンサルタントはマーケット感を掴み、場合によっては業界の最先端をいく企業や職種での求人を獲得してくることでとても勉強になるものです。

この新規開拓の過程にこそ、コンサルタントとしての仕事の面白さや醍醐味があるのではないかと思っていました。

その考えは今も変わりません。
つまり、新規求人の開拓は業績を作る上でももちろん大事ですがコンサルタント自身の成長においても極めて重要な行動だと思います。

しかし、先ほど冒頭で紹介した「求人データベース」を利用すればこういったプロセスを大幅に削減でき、またコンサルタント個人や数人のチームのレベルでは到底獲得ができない程の数の求人を一瞬で手に入れることができるのです。

問題はそれをどう捉えるか?ということです。

人材紹介会社において求人数は重要か?

人材紹介会社における求人数を考える場合、紹介会社の形態による違いとターゲットとしている年齢ゾーンの違いの二つから見ていくことができます。

まずは紹介会社の形態による違いです。
以前の私の投稿でもお伝えした通り、人材紹介会社には「分業型」と「両面型」の二つの形態があります。詳細は下記記事をご覧ください。

一般的に分業型の人材紹介会社では求人数がKPIに設定されていることも多く、RA(企業担当)は1ヶ月なり3ヶ月という期間においてどれだけ多くの新規求人を開拓したかが評価される場合もあります。
一方、個人の求職者を担当するCA(キャリアアドバイザー)にとっても一人の求職者にできるだけ多くの求人を提案することが自らの業績形成という観点からも重要になってきます。
つまり、分業型の人材紹介会社ではより多くの求人をマッチングさせていくことが肝になるのです。

このことは求職者から見れば、分業型の人材紹介会社の方がよりたくさんの求人を紹介される事が多く、その分様々な企業や求人を比較検討しながら転職活動をしていく事が可能ということになってきます。
(注:もちろん業界や個人のスキルや志向性によって一概には言えません)

次は人材紹介会社がターゲットとしている年齢ゾーンについてです。
これも一般的な話ですが、年齢を重ねるに従って転職できる領域は狭まる可能性が高くなります。例えば、20代のようにキャリアや経験が相対的に浅い場合は異業種を含めて職種チェンジができたり、新たな業界へもチャレンジできる可能性が高くなります。それに比べて40代や50代ともなれば、やはり今まで築いてきたコアキャリアを軸に転職する事が多く、結果的には異業種への転職というよりは同業種や同職種での転職が多くなります。
(注:もちろんこちらのケースも個人によって当然差がある点はご了解ください)

以上をまとめると「分業型」で主として若手をターゲットにしている場合は求人数は多くなる傾向にあり、逆に「両面型」でミドルやシニアクラス、エグゼクティブクラスをターゲットにしている場合は求人数が少ない傾向にあると言えます。

そのように考えると冒頭の「求人データベース」の利用については特に、両面型でミドルクラスなどをカバーするいわゆるブティック系の人材紹介会社にとっては喉から手が出るほど欲しいサービスと言えるのではないでしょうか?

当社、カタリストエージェントの求人に対する考え方

最後に当社、カタリストエージェントの求人に対する考え方についてお伝えさせて頂きます。それは以下のような考え方です。

「求人は数ではなく質である」

 

先ほども述べたように今まで私は新規求人の開拓を非常に重要視してきましたが、もう少し踏み込んでお伝えするとより「質」の高い求人を獲得することが重要だと考えています。
ここでいう求人の質とは、例えばエージェントに一斉に流れるような言わばスピード勝負のような求人の獲得ではなく、しっかりと求人の内容を理解して採用背景や組織構成、入社後のキャリアアップイメージなどを踏まえているような求人を意味しています。

当社、カタリストエージェントはこのような質の高い求人の獲得を目指して求人ヒアリングの際はできるだけ採用部門の決裁者、または社長や役員などのトップとの商談を重視しております。
具体的には以下のような点を踏まえて求人をご案内しています。

・採用背景の理解
・組織構成の把握
・業務内容の理解
・求める経験と年収の一致(これが一致しない場合は企業と交渉します)
・入社後のキャリアアップイメージ
・キャリアのマーケットにおける相場感等

 

仮にエージェントに一斉に流れる求人であっても上記のような点をしっかりとヒアリングした上で求職者の方にはご提案をしていきたいと思います。

以上の考え方から当社から提案させて頂く求人の数はそれほど多い訳ではないかもしれませんが、一つ一つの求人について丁寧にご案内をしていきたいと考えています。

また今後は当社しか扱っていないConfidentialな案件についても開拓を進めていきます。

是非、求人や案件に対する相談は当社までお気軽にご相談ください。


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