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中国四川省の鉄道「芭石鉄路」②

机務段(機関区)見学

「机務段(機関区)」の仕事風景を見学させてもらうことになった。


「非工作人員禁止入場」と書かれた看板の向こうへと、赤いヘルメットをつけた三人の見学者が入っていく
赤いヘルメットをかぶって、いざ机務段に潜入取材!

汚れる仕事はかっこいい!

机務段へと入ってくる機関車
真っ黒な蒸気機関車を誘導する整備士さんの作業着も真っ黒だ

昔から、こういう機械油にまみれた作業場が大好きだった。
理由はわからないが、真っ黒になるまで働いている無機物に、不思議な愛情を覚えるのだ。もちろん、そこで働く人たちに対しても、深い尊敬の念がわきあがってくる。

汚れること=かっこいいこと!

そんな公式が、私のなかにはずっとある。

机務段へと入ってくる機関車と、それを見守るほうきをもった男性
石炭集めだろうか、掃き掃除をする男性と機関車

整備室の内部

机務段へと入っていく機関車
煉瓦造りの机務段には、整備を待つ機関車が
「維修車間」と書かれた看板
翻訳すると、「車両整備室」といったところだろうか
机務段へと入ってくる機関車

整備室の中に入ってみる。
石炭か機械油、あるいは蒸気か、ともかくケミカルな匂いが充満している。

壁際に並べられた緑色のオイルが入ったバケツ
机務段へと入っていく機関車

整備室に入っていく蒸気機関車。

車輪
車輪が動くさまは延々と見ていられます
運転席の様子
緑の内壁がおしゃれ

蒸気機関車の運転席。
釜に石炭を投げ入れ、蒸気を起こし、列車を動かす。

釜を見るたび、映画『天空の城ラピュタ』の「釜焚き手伝ぇ!」という台詞を思いだす。小さいころ、この台詞がどうしても聞きとれず、「カマタキテツデーッ」と呪文みたいに聞こえていた。それぐらい、小さいころには身近でなかった蒸気機関車が、今ではすっかりなじみの存在になった。

明かりのともった整備室の内部
整備室で語らう鉄道員たち

しばしの休憩の合間に、のんびりと語らう整備士さんたち。

蒸気機関車と、その横に干された洗濯物
蒸気機関車と、その横に干された洗濯物

機関車と鉄道員の生活は、とても密着しているようだ。
干された服と、休憩中の機関車が一緒の場所にいるのがおもしろい。

整備室に入ってくる蒸気機関車と整備士たち

また新たに機関車がやってくる。

鉄道員の雄姿

机務段に入ってくる蒸気機関車と、笛をくわえてそれを先導する麦わら帽子をかぶった鉄道員
机務段に入ってくる蒸気機関車と、笛をくわえてそれを先導する麦わら帽子をかぶった鉄道員

作業場は非常に狭く、機関車が入ってくると、横を通り抜けるのもやっとになる。だが、そこがいい!

茶色の煙をあげて机務段に入ってくる蒸気機関車。前部のステップには、麦わら帽子の鉄道員が立ち乗りしている

ベテランの作業員が、機関車に立ち乗りしてやってくる。
惚れ惚れするほどかっこいい。

二台の蒸気機関車。一台の屋根には男性がのっている。それを下から見守る麦藁帽子の鉄道員
「車場、維修車間。謝絶参観」と書かれた看板
「車場、維修車間 謝絶参観」

机務段の入り口には「謝絶参観(見学おことわり)」の看板。
危険な場所でもあるので、一般の人は入れないことになっている。

働いている人にとっては大変なお仕事だと思うが、工房や作業場が大好きな私にとっては、とても楽しい撮影となった。
さて、机務段見学が終わり、午後は楽しみにしていた蒸気機関車の包車(チャーター)だ。

って、機関車のチャーターって、いったいなにをするんだろう!?

次回予告

中国四川省の鉄道「芭石鉄路」③

小さな駅に入りこむ蒸気機関車

午後は、芭石鉄路を訪れた一番の目的、蒸気機関車の包車(チャーター)。

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