私のカミングアウト①
私は小学生で自分が性的少数者だと気付き、中学生まではそれを隠し、高校生になってから一気にオープンにして今も隠さず暮らしています。
ちなみに、私は自分のセクシュアリティをパンセクシャルだと思っています。
最近、友人との会話やセクシュアルマイノリティ当事者との会話で、なぜ私がオープンなのか、なぜオープンにする事にしたのかを聞かれる事も多いです。
友人からは「え、そんな大事なこと話しちゃって良いの?」という意味で、当事者からは「どうしてそんなに簡単にカミングアウトできるの?」という意味で聞かれます。
そこで、今回は私がどんな経緯で自分のセクシュアリティをカミングアウトして、オープンにしているのかをじっくりと考えてみました。
まず、中学生までセクシュアリティを隠していたのは、学校で「ゲイイジリ」があったからです。
幼稚園から中学生卒業までほぼメンバーが変わらないド田舎に住んでいたので、「誰かにバレたらすぐに広まって私もいじられるんだ」とか、「同姓を好きになるってやっぱり変なんだ」とか結構悩んでいたような気がします。
悩んでインターネットで一生懸命調べたり、図書館で本を探したりしていました。ただ、インターネットは両親がパソコンをあまり使わせてくれませんでしたし、地元の図書館には中学生の私にもわかるようにセクシュアリティを説明する本はありませんでした。
そして、中学校の授業などでセクシュアルマイノリティのことを学んだ事はありませんでした。なので、その当時私にとってセクシュアルマイノリティとははテレビに出てくるオネエか、ほんの少しだけ手に入ったインターネットの情報だけでした。
高校生になって、地元から車で7時間かかるような遠い学校に入学して一気に自分のセクシュアリティをオープンにしました。
それは、新しい環境なら自分のキャラを一から作り直せると思ったから。そして、オープンにしちゃった方が楽になる、初対面の状況でいじる人もいないだろうしまわりが気を使ってくれると思ったからです。
予想は的中して、自分のセクシュアリティをオープンにしてからの方がそれについて悩んだり傷ついたりする事はなくなりました。
でも、それは環境が良かったからだとも思います。たまたま人のセクシュアリティに対して口を出す(いじる)人がいなかった。たまたまクラス内に信頼できる友達ができた。たまたま偏見や差別的な意識を持っている人と接点がなかった。と、いろんなたまたまのおかげで傷つかずにすんだんじゃないかと思います。
高校でのカミングアウトがうまくいったので、それ以降に出会う(入る)コミュニティでも例えば恋バナする時や、Jules(ジェンダー論を学び発信するグループ)の話をするタイミングで「私パンセクなんだ」と当たり前に話すようになりました。
つまり、私が自分のセクシュアリティをオープンにするのは今いる環境ではオープンにした方が「私が」傷つかないと思うからです。
そして、もし私を傷つける人と出会ったとしてもオープンにしていることで身近に私を守ってくれる人がいっぱいできると思うからです。
ここまで、「私」がカミングアウトに対してどう考えているのかを書きました。ただ、自分のセクシュアリティをオープンにするかどうか、カミングアウトするかは人それぞれです。
私がパンセクシャル以外のセクシュアリティだったらまた違う考え方かもしれません。正解も不正解もありません。また、本人が自分のSOGIをどう考えているのかによっても違うと思います。
なんでこんなにオープンになったのかを書きましたが、今カミングアウトについて悩んでいる当事者がこの文章を読んでくれたなら、いろんな意見や考え方がある中の1つだと思ってくれると嬉しいです。
なんだか書きたいことを書きたいだけダラダラと書いてしまったので読みにくい所も多かったと思いますが、読んでくださりありがとうございました。
おまけ
高校では隠さなかったけれど家族にはそこから2年間自分のセクシュアリティを隠していました。親へのカミングアウトについてはまた今度書こうと思います。