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大人へ絵本memo ~おてがみです~

義父の家の片付けをしていると
私の子ども達→つまり義父の孫からの手紙が
あちらこちらから出てくる。


じいじありがとう。。。

。。。じいじおめでとう。。。


。。。可愛らしい手紙に癒やされたであろう
義父の笑みが浮かぶ。


その手紙は孫たち→つまり書いた本人に。。。。。。

。。。。。。戻る。


子ども達にとっては

書いた覚えもないほど古い

たどたどしい自分の文字。

「こんなだったのか」と驚き

照れ笑いをし


しばし眺めた後


ゴミの袋に


入れる。。。


。。。。これが


片付け。


想いを届けておいて

良かったなと

思っただろうか。


深くは話さないけれど

染み渡るときが来る時が

きっとある。



自分の母の時もそうだった。

母に宛てた手紙を自分で捨てた。


自分に戻ってくる手紙。




悲しい?


悲しいよ。



だけれど、

役目を終えた手紙とさようならをしても

大丈夫なんだよね。


そんな風に過ごした日。

借りた本の中にこれがあった。

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『おてがみです』ーあるゆうびんやさんのおはなしー
ガブリエル バンサン (著) もり ひさし (訳)
1997年 BL出版


みんなが手紙を待っている。

郵便屋さんは街中を歩く。


「みんなが声をかけてくれるよ。

ごはんを用意してくれる人もいる。」

郵便屋さんはラッキーを運ぶ人だと思われているので

この町の人たちはみんな彼に親切なのです。


だけれど郵便屋さんは楽々悠々としているわけではありません。


「いくら待っても来ない手紙を待っている人にはどう接する?」

「一度も手紙をもらったことのない人がいたらどうする?」

「郵便配達は気をつかわないとできない難しいしごとだよ。

手紙と一緒に幸せを運ぶのが郵便屋さんだからさ。」



一瞬なんだ。

喜びは。

そのために

たっぷりの時間を使って

想いを届ける。


それでも

一通の手紙で

こんなにも人の心を温めるなら

自分が捨てることになっても良い。


これからも

言葉を

誰かに

届けようとおもう。