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人魚姫を見つめていた

誰もが知ってる人魚姫のお話。
これから話すのは、違う視点からの
消え逝く時の人魚姫の番外編のお話。
創作なので、そう思って読んで下さいね✧*。


王子様に恋をして、叶わず海の泡になって
消え逝く人魚姫。悲しく消えたのではなかったのです。
そんな姫を見ていた者がいました。
消え逝く姫にその者は言いました。
「お前は海そのもの。一部なのだ。
犠牲などではなく、元よりそのものであるから。海原にいつもいるのだ。なにも変わりはしない。形は違えど、お前はお前なのだから。
だから、悲しむな。いつも共にいる。
与えることに悲しみを混ぜてはならぬ。
与え見守る大海原にお前がいるのだ。
瞬間を生きる者に恋焦がれただけのこと。
私がいつも共にいる。だから悲しむな。
共にいる。」

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海に還った人魚姫は、穏やかに凪いでいます。いつも共にいる者と。
人魚姫を見ていた者とは、誰なのでしょう。
その者が言った「共にいる」は、
時間や距離など関係なく、いつも共にいるのです。
生きていると時間や距離に絡めとられてしまいますが、人魚姫は関係なく共にいることを
思い出したようです。
泡になって消えた人魚姫は孤独でしょうか。
いいえ、私はそうは思えないのです。


𓂃 𓈒𓏸❁⃘ここまで読んでいただき、ありがとうございます(੭*ˊᵕˋ)੭♡

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