ワインの細道 ~その二~
肉食えば 酒が進むよ ジゴンダス
先日、友人から上等なお肉を頂き夕飯に焼肉で頂きました。
まあ旨いこと、旨いこと、当然赤ワインが開けたくなるのが酒飲みの心理。そこで開けたのがローヌの御三家の一角、ギガルのジゴンダスだす。(ここ笑うところ!)
ワインの勉強を始めた当時(数十年前)、実はローヌのワインは苦手でだったんですよ、なんというかアルコールの高さとタンニンの粗さがどうにもダメで…(今はむしろ大好きですよローヌ)
そんな中でギガルのジゴンダスは数少ないお気に入りのローヌで、家で焼肉とかバーベキューとかすると、開けてしまうのがこのジゴンダスだす。(しつこい?)
品種はグルナッシュ、シラー、ムールヴェドルという、最近ではGSMブレンドと言われる南仏品種の代表格。
フランスは南へ行くとワインは基本ブレンドで造られることが多いです。温暖地ではブドウの生育が良いため、それぞれの個性が強く出てしまうので、複数の品種をブレンドすることで、味わいのバランスを取ろうという発想。
僕のブレンド理論では「バランスのブレンド」に分類される手法、要は毒をもって毒を制すというやつです。(ちょっと違うか?)
まあ、元々がごちゃごちゃに植えてあった「混植」で、それをまとめて収穫してワインにする「混醸」を多くやってきたエリアだから、理論が後からついてきたとも言えます。
さらに言うと、違う個性がまじわることで、味わいに深味が出るということ。
家でカレーを作る時、複数のメーカーのルーを使っている方いませんか?ハウスとグリコなど、他社のルーを混ぜてカレーを造ると一味違います。要は会社によって使う香辛料が微妙に違うからの結果でしょう。
ちなみにギガルのワインは比較的一貫した味わいのスタイルがあって、ジゴンダスを飲んでもコート・デュ・ローヌを飲んでも、もちろんコート・ロティを飲んでも、品種は微妙に違うのにどこかギガルらしさが感じられる。
まさにローヌの巨人、ギガルのアイデンティティーのともいうべき物かもしれません。
まあ、ラベルも特徴的でミドルレンジ以下は同じデザイン、牧歌的な造り手が多いローヌでも、やり手な印象が強いですね。参考までにギガルのジゴンダスのお値段は¥3000+αぐらいだす。
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