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移り変わる支援者たち ⑵児童相談所で得た療育の知識


1.身近な相談者が何より心強い

医師と離れ、臨床心理士と離れ、途方に暮れていた私に声をかけてくださったのは保育所の所長先生でした。普段から私からの相談、愚痴、世間話などの相手をしてくださった優しい温かい方です。

先生は自治体の発達相談を受けてみないか?とアドバイスしてくださいました。そんなサービスがあることすらよくわからなかった私には藁にも縋る思いで受けてみることにしました。

キーワード

1.身近な相談者が何より心強い

2.自治体には必ず相談窓口がある

3.児童相談所はコワイところではない

4.児童相談所で得た療育知識

5.TEACCHに出会えて世界が広がった


2.自治体には必ず相談窓口がある

さて、自治体の発達相談を受けながらこれまでの経過を話してみて、やはり今まで受けていたカウンセリングは止めてよかったと納得できました。

そして今後どうしていくか話し合った結果、自治体の保健師さんと一緒に定期的に児童相談所に行くことになりました。『児童相談所』とはどういうところなのか?どんなことをしてくれるのか?様々な疑問や不安、期待が湧き上がりました。

3.児童相談所はコワイところではない

児童相談所にどんなイメージがありますか?
私は家庭環境に何かしら問題がある社会不適応の人がお世話になるところ、という勝手な偏見がありました。

これまで全く縁のなかった児童相談所。事業内容は多岐にわたりますが発達支援、療育支援もしてくださるということが新しくわかりました。

児童相談所での発達相談(療育相談)は、担当の心理士さんが遊びを通してわが子の様子を観察していました。その横で私とも話をして家や保育所での様子や困り事などを聞いてくださいました。

クリニックも併設されており、必要な場合は児童精神科に繋がることもてきるようになっていました。

数ヶ月に一度、保健師さんも同席してここで療育相談を受けることになりました。

4.児童相談所で得た療育知識

最初に田中ビネーという知能検査を受けました。

まだ3歳やそこらでしたので途中でぐずついてしまい全項目受けることはできませんでしたが、その結果知的障害はみられないことが改めてわかりました。

各部屋には子供たちの好きそうなキャラクターの名前がついていました。
一番広いプレイルームはトトロの部屋という名前でした。
子どもはこれから向かう部屋の名前と絵が描いてあるカードを渡されて、同じ部屋を見つけます。部屋を見つけたら絵合わせをして扉のポケットにカードを入れます。

ここからもう療育は開始されており、キャラクターの認識や同じものを探しあてるというマッチングが取り入れられていました。

部屋の扉の前の床には足型が書いてあり、足型に合わせて靴を脱いで置きます。これも靴を揃えて決められた場所に置くという一連の訓練にもなっていました。

部屋の中にも様々な工夫がなされていました。オモチャが入っている箱には中身のオモチャの写真が貼られていました。目的のものが見つけやすい、片付けるときに同じ場所に片付ける目印にもなっていました。

ここで知りえたことは早速家でも取り入れるようにしました。オモチャ箱に写真を貼って部類分けしました。

わが子は視覚情報優位でしたので、このような視覚支援は大変有効でした。

5.TEACCHに出会えて世界が広がった

中でも斬新な情報はTEACCHという視覚支援の方法でした。

自閉スペクトラム症の特性として『見えないものは無い=見えないとすぐに忘れてしまう』、『物事が紙芝居のように一場面ずつ変化する』、『行動の予測が難しい』、等などあげたらキリがありませんがそんなわが子の悩みにマッチしたのがこの手法でした。

ありとあらゆる生活の流れの絵カードや写真カードを作りました。

自分の妄想の世界で生きていることが多いわが子にとっては、カードを見せることで現実との接点を持つトリガーになりました。

あとは練習に練習を重ねてとにかく慣れるしかありません。
自分の行動として確立するまでにどのくらいかかるかは予測もつきませんでしたが、経験値を増やすことがわが子を育てるうえで何より重要でした。

やっと本腰が入った療育生活。
これからどのように進むのでしょうか?

ここまで読んでいただきありがとうございます。



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