見出し画像

おまえと「わかりあい」をしたい

 11月の文フリ・コミティアで頒布予定のスゴクナガイタイトルノショウセツが、とりあえず初稿が上がったので一太郎くんに流し込んで体裁を整えてみたりした。

 わたしの原稿スタイルは、ワードに文章をべたべたと打っていき、それをのちのち一太郎にコピペして印刷所に出すPDFにする、という流れだ。
 一太郎は前回の原稿から導入した。新パートナーだ。
 この新パートナーとの折り合いがとにかく悪い。


「ねえ! なんで章ごとにヘッダーの文章を変えられないんだ!」

「おい! なんで行を紙の中央に寄せられない!?」

「ハ? さっきできてたことができなくなっているが?」

「わたしのPCのスペックがゴミなのか分からないけど処理が重すぎる」

「書式を適用するのに30秒かかるのis何?」

「謎の空白ページが挿入されている」


 というようなことを喚き散らしながら、昨日友人と通話をつなげながらひたすら組版をいじっていた。
 深夜から明け方の4時くらいまで組版と戦っていた。
 でも完成しなかった。

 初稿とは言え原稿はそこにあるのに、体裁が整わないのである。

 整わないのである。


 ただ、一太郎と仲良くしたいだけだった。
 わたしの原稿を手伝ってくれる、心強い「友」になってほしいだけだった。
 阿吽の呼吸でわたしのやりたいことをすぐに「理解って」実行してくれる、そんなマブい仲になりたいだけだった。

 一太郎………おまえも俺を見捨てるのか……? おまえも俺を嗤うのか……?

(過去にワードくんで組版作っていたときワードくんにクソミソにおちょくられた過去がある)


 というわけで、どうにかこうにか今日のお昼も死ぬほど一太郎とねんごろねんごろした結果、どうにか仕組みをうっすら「完全に理解」した。
(わたしが「完全に理解」って言うときはだいたい30%くらいしか理解してないっていうのが定評)

 こうして、一太郎くんとの徹夜ガチンコの「わかりあい」を経て、無事に同人誌「野良猫を拾ったら人生がハードモードになってノーミスでクリアできなくなりました」は発行され……され……。

 されるの?

 以下「野良猫を拾ったら人生がハードモードになってノーミスでクリアできなくなりました」のあらすじになります。


 秋の雨の日、行き倒れている少女を拾ったバーテンダー見習いのチャラ男・アル。
 名乗らない家出してきたらしい少女に「ナシ子」と超絶適当な名前をつけ、自立するまで面倒を見る羽目になったアルは、日常をともに過ごすうちにすっかりナシ子のいる生活に慣れきってしまう。
 猫のように甘えたりすっと線を引いてくる気まぐれなナシ子に絆されていたアルだが、ある日人を探しているという男がバーに客として現れて……?
 謎めいた女の子と、チャラいようで真面目な男の、周囲をどっかんどっかん巻き込んだほっこりハートウォーミングな哀愁の漂うドタバタコメディ!

 こんな感じです。
 9月のコミティア(開催されるかは状況次第だが)で、カバーイラストを使用したペーパーを配る予定なので、よろしければぜひ~。
 ちなみにペーパーは、この本の番外編的コピ本をBOOTHでも販売する予定で、それにオマケとしてつけるし、既刊を買ってくれた人にも添えます。

 よろしく~~~。

いただいたサポートは食費になります。