金言15:通勤電車の既得権

元気がでるたとえ話:
2000年前、弟子に「後のものは先になり、先のものは後になる」とラビがたとえ話をしました。賞味期限のある在庫商品でいうと「先入れ、先出し」は常識。”first come, first out” です。

この言葉で元気がでる理由は、通勤電車で説明がつく。
通勤電車で、席に座っているのは、始発かターミナル駅で乗り込んできた乗客である。たまに、席が空くことがあるが、これも周囲の動きとタイミングで幸運な乗客に席がまわってくる。時々、通勤電車が故障か不具合を起こして、近くの駅で運行中止、ホームで待機する回送電車に乗り換えることがある。その時、ドア近くにいた乗客に今度は席がまわってくる。
今まで、既得権で混雑した電車のなかで居眠りして涼しい顔をしていた乗客がこんどは、ドアの近くでもみくちゃにされる立場になる。もしかしたら、乗り継ぎの電車に乗りこめないかもしれない。

これを、パブリックカンパニーに置き換えてみよう。利益に貢献する能力はないが、太鼓持ちや先行投資的な登用の恩恵を受けて、ポストを得た幹部がいる。彼らが企業の構造改革によって、または自分たち自身の経営判断の誤りのため、後から来る会社に移らなければならないシーンを想定してみたらいい。
その半年前に、現在を予感した従業員は、とっくに途中下車して、第一発見者の特権を楽しんでいる。会議で居眠りをしていた重役は、足もとが揺れはじめてようやく危ない状況を認める。

ドア付近の乗客には、次の回送電車には席をとれるチャンスがある。さあ元気をだして、網棚からカバンを下ろして乗り換えを待とう。

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