金言100:橋は両側から

ITベンチャーの経営者の金言

中国
ビフォアコロナ時代に、中国に行かれた方はご存知のことと思います。都市にはベンツ、BMWからアメ車、日本の中型車が走っています。(日本と同じぐらいの価格で市販されています。)若い人たちが携帯電話を利用している風景は渋谷や新宿とかわりありません。(日本より携帯電話利用台数が多いのです。)13億の人口が20億から25億になろうとしているときに、日本は人口のピークをまもなく迎え、50年後には5000万人になると予想されています。人口統計に関する予想は、他の指標に比較して、まず外れないそうです。(外れるとしたら、移民政策を変更した場合)昭和30年代の日本は、東京五輪、大阪万博と右肩あがりの経済成長をはじめた頃ですが、今の中国がよく似てきました。

あなたはどうしますか。
中国という国はないと、セキュリティ専門会社の幹部の方がコメントしています。各都市がそれぞれ国家機能を持ちはじめています。まるでドイツのような感じです。一方で、唐の都であった都市は、千年の眠りからようやく覚めようとしています。日露戦争後、40年間日本がインフラ整備した大連市は、日本企業の誘致それもIT系に注目して、他の都市との差別化を図ろうとしています。上海は、経済成長の只中、大気汚染で苦しんだ京浜工業地帯の様相を呈しています。世界の工場として稼動している都市に流れる河川は、昔の悪臭ただよう隅田川になっています。
今週は黄砂が日本海を渡ってきていますが、最近のレッドチャイナは、中国由来ではない、中国は通過地にすぎないと責任回避しています。
産業廃棄物の処理、大気汚染の対策、水質浄化、生ゴミ処理、品質管理などは、日本は経験済みで問題解決のノウハウを蓄積しています。ITの世界ではプルーブンテクノロジー(実証済みの技術)というそうです。
日本企業で蓄積した個人レベルでの「実証済みの技術」と暗黙知を資産として考え、これを中国のひとつの都市に絞って運用すること。これを具体化するには、どうしたら良いかを考えるのが、現実性のある話ではないでしょうか。

橋は両側から
しかしながら、中国は外国です。漢字をつかう民族ですが、日本人とはちがう世界観をもち、ビジネススタイルも異なります。顔が似ていて、ルーツが同じだとしても、ドイツ人やインド人、オランダ人と商売するのと同じ配慮が要求されます。日中間でビジネスをする際は、つながりにくいところや溝が出てきます。それに橋をかけて、企業間取引をしなければいけません。
中国市場に参入するのに橋が必要になります。中国企業の総経理が「橋は両側からかけないと完成しない」とコメントしました。

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