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アルジェリアでは性別適合手術やトランスジェンダーのアイデンティティを禁止している

2024年のパリ・オリンピックに出場したアルジェリアのボクサーであるイマネ・ケリフ(イマネ・ヘリフ)選手に対して、彼女を「トランスジェンダー」であるとする誤報やデマが拡散しました。

しかし、実際はイマネ・ケリフ氏はトランスジェンダーではなく、生まれつき女性であり、ずっと女性として生きてきました。

また、アルジェリアでは、そもそもトランスジェンダーのアイデンティティは厳しく禁止されており、性別を変更することができないという事情があります。

アルジェリアでは、LGBTQの人々は保護を受けられず、同性愛は犯罪として扱われ、人々の性的指向を強制的に変えるとされる危険な「転向療法」が合法となっています。法律では、医学的または外科的手術はおろか、公的な身分証明書で性別を変更することも許可されていません。

この情報は、国連の諮問資格を持つLGBTQ+の権利団体である国際レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・インターセックス協会(ILGA)のデータベースで確認できます。

同団体によると、アルジェリアは1966年に同性愛を禁止する改正法を可決しました。同法には同性婚の許可はなく、インターセックスの未成年者への介入の禁止や転向療法の禁止も含まれていません。トランスジェンダーの人が当局の前で正式に性別を変更できる手続きである自己認識は認められておらず、性別適合手術も認められていません。

さらに、異なる性自認や性的指向を持つ人々の存在を認めたり、促進したりする可能性のあるあらゆる発言を禁止しています。この法律は、メディアに対し、性的およびジェンダーの多様性が相反すると見なされる同国の国教であるイスラム教の原則を遵守することを義務付けています。アルジェリア当局は2024年になってもこれらの法律を施行していました。例えば、2023年のILGA報告書には、これらの禁止事項に関連する活動に関与した人々の逮捕や起訴が数件記載されています。2020年には「同性婚」に出席したとして44人が逮捕されました。

これらの事実は、アルジェリアにトランスジェンダーが存在しないことを意味しませんが、トランスジェンダーとして自分らしくトランジションできないことを意味しています。当然、自分のジェンダー・アイデンティティのとおりに、プロ・スポーツをすることもできません。

参考となるウェブサイト

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