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マグロが見たい。一人で葛西臨海水族館に行ってきた。

友人との待ち合わせまで時間があったのでマグロを見てきました。
引っ越してからなかなかこの辺りに来られず、駅に降り立って出たところの噴水でもうすでに懐かしい。

極力荷物を軽くしたくてGR3だけ持って行きました。

蒸されたように暑い歩道を歩いて、目的地まで。周りは家族連れやカップルばかりですが、気にしません。一人水族館って、独特の楽しさがあるのです。

この建築物も好き。周りの水と海が繋がるように設計されてるって大学で習った。

マグロの飼育といえば、葛西臨海水族館。
数年前に大量死してしまったことがニュースで流れた時は思わず絶句。空の水槽を
みるのが辛くて、足が遠のいていたのでした。

幼い頃、母とここに行くのがとても好きで、ディズニーシーがオープンした当初、入場制限で入れずに「仕方ないね」とあの地球儀噴水の前で写真だけ撮って葛西臨海水族館に連れてきてもらった時はそれはそれでるんるんでした。マグロカレーがシュールで笑いながら食べた記憶。

さて、館内は混在していて、待ち合わせもあったので色々スルーしてさっそくマグロに向かいます。

いました!!!!わーい泳いでる!たくさんいる!!これこれ!!
十年以上ぶりの葛西臨海水族館なのだけど、マグロはちゃんと大きくて速くて良かったです。サメもエトピリカもとてもかわいい。江ノ島水族館や鴨川シーワールドのような華やかさ、よりも燻銀のような良さが特徴です。泳ぐマグロ、かっこいいので本当におすすめです。

迫力あるね。大きい早い最高。
シュモクザメもすきです。フォルムがかっこいいよね。
大きなサメ。悠々と泳ぐ。
ガラスぎりぎりまできてのんびりしていたエトピリカ。
ペンギンじゃないんだ〜〜って言われてた。
かわいすぎる。
きょるんとした目がいいですね。
魚影。

学生時代、恋人になる前のデートでよく訪れて、マグロ水槽の前のスペースに腰掛けて、いろいろ話すのが好きでした。マグロ見ながら話すと「おいしい」という感想か、「死ぬまで泳ぎ続けるのだ」的な哲学の話に行くか、「マグロの養殖のむずかしさ」みたいな個性がでるのです。
高校時代に仲の良かった身長190センチ、帰国子女、特待生かつバスケ部のエースの友人(結局恋人にはならなかった)といったときには、
「変わっている、と言われることが当たり前だけどなにが普通かわからない。君もそうでしょう?」と言われたことを覚えています。当時は自分が変わっていると言われることに若干の疎外感と思春期特有の優越を感じていて、仲間ができてお互い嬉しかったのでしょう。若かった。

そしていま、ごくふつうのお母さんになっている自分をみて、あの時の我々はどう思うんだろうか、とぼんやり考えました。安心かな、失望かな、どちらもかしら。

思い出深い水族館に、ふらりと一人で行くと、餃子の皮を捲るように次から次へしっとりとした思い出が蘇ってきました。特にこの水族館は好きすぎで何度も行っていたので「前も来たよねー大好きなんだよねーここ」なんて口が滑り、「誰かと勘違いしてない?」って言われて冷や汗をかいたことがありました。観覧車も乗ったり、あのガラスの展望台もいった。若い、甘酸っぱい苦い記憶も、けれど、もう断片でしか思い出せません。

そんな葛西臨海水族館も35周年。同い年か!とリニューアル工事のお知らせを見て慄きます。そうか、もうリニューアルが必要な年月が経ったのかいわたしもきみも。。。

きっと工事が終わったら、すべての思い出は泡のようにより遠くなってしまうから。なんの因果か、思い立って立ち寄ることができて良かったな、生まれ変わったリニューアル後も来れたらいいなと思ったのでした。

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