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わたしを通り過ぎた本

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食べものをあつかう仕事をしている人たちが、どんな本を読んできたのかcasimasiのある兵庫県宝塚市に店舗を構える方々に教えて頂きました。
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記事一覧

わたしを通り過ぎた本/吉田朋子さんの場合

心の栄養をたっぷり蓄えたこども時代6歳まで金沢で過ごし、親の仕事の都合で愛知県豊橋市へ引越しをしました。双子の兄と8歳下の妹と一緒に育ちました。お母さんは専業主婦でした。本が好きで、特に児童文学作家の松谷みよ子さんが好きだったんだと思います。小さい頃は、「ちいさいモモちゃん」シリーズを毎晩一章ずつ読んでもらっていました。双子の靴下が旅に出てしまった描写、木のおさじという表現、お金ではなく金貨・銅貨という表現などに想像力が掻き立てられ、いろいろ空想をしていました。 ただ、松谷

わたしを通り過ぎた本/坂田寿子さんの場合

阪急宝塚線、雲雀ケ丘花屋敷駅を降り、山の方へ向かう阪急バスに揺られて5分ほどしたバス停で降りてすぐの一軒家に「po」はあります。2019年12月にオープンしました。お菓子を担当する坂田さんと布小物を担当する松本さんのお二人で営んでいます。今回はお菓子を担当する坂田さんにお話をうかがいました。 小さい頃から好きだったお菓子づくり 小さい頃から台所が好きで、椅子を抱えて台所にいる母のあとを追いかけていました。だんだんお菓子作りに興味を持ったんですが、家にはオーブンがなかったので

わたしを通り過ぎた本/松本かおりさんの場合

阪急宝塚線、雲雀ケ丘花屋敷駅を降り、山の方へ向かう阪急バスに5分ほど揺られて下車。そこから坂をすこしあがった一軒家に「pō」はあります。2019年12月にオープンしました。お菓子を担当する坂田さんと布小物を担当する松本さんのお二人で営んでいます。まず、松本さんにお話をうかがいました。 手を動かすのが好き 小さい頃は、母が洋服を作ってくれたので既製品はほとんど着たことがなかった。その影響で作るのが好きで、小学生のときは手芸部に入りフェルト人形を作ったりしていた。中学生のときは

わたしを通り過ぎた本/イタノチカさんの場合

阪急宝塚線、清荒神駅を降り、参道の脇にある急な坂をめげずに登って行ったところに「シチニア食堂(以下、シチニア)」はあります。2012年4月にオープン。その後、シチニア食堂を起点に清荒神駅前の宝塚市立中央図書館隣に「KIKILUAK(キキルアック)」を2018年8月にオープン。そして、2020年8月には宝塚市立芸術文化センター内に「MELMILHI(メルミルヒ)」をオープンさせました。今回は、清荒神のご自宅でお話をうかがいました。 フリーターが、店長に… 学生を終えたあとは、

わたしを通り過ぎた本/出口晴久さんの場合

デザインを学びたい!小さい頃から絵が好きで、工作や家庭科が得意だった。小学校6年生の時の担任の先生がおもしろい先生で、授業中、みんなにテストをさせているのに船の模型をつくるような先生だった。保護者からは問題視されていたけれど、その人が自由な発想を持っていた。竹ほうきで掃除しなくちゃいけない時間に、僕がほうきを削って穴開けて竹笛つくったことがあって(笑)。めっちゃ怒られたんやけど、その先生だけが「すごい」って認めてくれて、「出口は、勉強するよりものをつくる方がいいんじゃない

わたしを通り過ぎた本/滝川由希さんの場合

食べものをあつかう仕事をしている人が食べものの本を紹介することはよくあるけれど、みんなどんな本を読んできたのかなと思い、casimasiにも縁のあるお店の方々にお話をうかがいました。 初回はまず、阪急今津線、逆瀬川駅近くの逆瀬川沿いにカウンター席とテーブル席あわせても10人程度のこぢんまりとしたベイクショップアンドカフェ「TAKIBAKE」のオーナー滝川由希さんにお話を聞きました。 料理の道へすすむきっかけ わたしは、第二次ベビーブーム世代なんですが、将来なにになりたいと