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雨・雪で濡れた時のカシミヤニットの手軽で正しいケア・お手入れ

会社は表参道の骨董通り沿いにありますが、2月半ばのそんな通り沿いにも花がちらほら。

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これは山茶花だそうです。

椿との見分け方は地面に落ちるのが花弁だと山茶花、花丸ごと落ちていると椿だそう。
ポイントが落ち方なのが面白い

会社のある表参道付近は、今シーズンまだ1日しか雪が降ってません。
今年は雨ばかりの東京。。

雪が降ると東京は電車の遅延がひどいので、ちょっと有難い気候ですが笑

そんなこの頃には「カシミヤニットを着けている時に急な雨・雪にあった時のケア・お手入れ」についてのお話

カシミヤニットを身に着けている時に急な雨・雪にあった時のケア・お手入れ

まず結論からお伝えすると、

外では、小雨程度であればそこまで気にせず着用し続けてて問題なし、
大雨であれば雨に当たらないようにバッグの中に入れる

その後自宅でのケアは、日陰干し(風通しの良い)だけで問題なし!

ここで強調したいのは、

カシミヤニット素材は繊細な素材だけど、ケアは神経質にならなくても大丈夫!

だということ。

(ただし注意点が一つ。織物のカシミヤはもう少し神経質なケアが必要。
他のサイトで雨にとにかく気をつけるとあるのは織物のことを指します。織物のケアについても最後に説明します)

その理由と具体的なやり方を詳しくお話しします。

縮み(フェルト化)だけ気をつける

まず、同じ状態を保つ為に気をつける項目は4つ。

・縮み
・風合い
・日焼け
・カビ・水染み

この内雨・雪でカシミヤが濡れた時は、
特に縮みに気をつけることが大事です。

なぜ縮みに気をつけるのか。カシミヤの毛は人の髪の毛

防ぎ方の前に知っていただきたいことが1つ。

カシミヤの毛は人の髪の毛と同じ、だということです。

具体的にお話するとカシミヤの毛にも髪の毛と同じ、
鱗のような「キューティクル」があります。

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(写真参照:一般財団法人ケケン試験認証センター)

カシミヤの毛は人間の髪の毛と同じで、
常に水分量を一定に保つ性質があります。

乾燥した所では閉じて内部の水分が放出しないよう閉じ込め、
逆に湿度が高い所ではキューティクルが開いて外に水分を放出します。

ただ開くだけだと問題ありませんが、
擦り合わせ(摩擦)が起こると
隣り合った開いたキューティクルが絡まっていきます。

これをフェルト化と言い、
「ウールやカシミヤ製品が縮んだ」というのは
このように開いたキューティクルが絡まって起こります。

その上、フェルト化すると縮むだけでなく、
ふわふわしたカシミヤの風合いが硬くゴワゴワした風合いに変わります。。

まとめると、フェルト化が起きる原因は
①過度な水分量②摩擦(③熱)

なので、雨・雪で濡れた時には縮み(フェルト化)に特に気をつける必要があります。

ただ、安心してください!

神経質な話に聞こえますが、
カシミヤ、特にニットという素材でしたら
急な雨・雪で濡れてもそこまで神経質に考えなくて大丈夫です!

今からその理由をお話しします。

ウールよりケアが簡単なカシミヤ

まずはこちらの写真をみてください。

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(写真参照:一般財団法人ケケン試験認証センター)

先ほどのカシミヤの毛の写真と
ウールの毛の写真を比較して載せました。

こうやって比べるとよくわかりますが、
カシミヤのキューティクルってウールより断然少ないです。

つまり、キューティクルが開いてもウールよりも絡みにくく、
カシミヤはフェルト化しにくい素材なので、
ウールほど雨に神経質にならなくても大丈夫です!

小雨程度であれば、
ゴシゴシするような摩擦を加えない限りフェルト化が滅多に起きないので、
雨の中そのまま着ていて問題ないです。

その後に自宅で日陰干しするだけでOKです!

【例外】織物のカシミヤはより繊細な管理を

ただし、織物のストールなど織物のカシミヤ製品については、
かなりの注意が必要です。

カシミヤ織物の一つの良さは、
綺麗で密な織りによって繊維が光を綺麗に反射する上品な光沢です。

特にヨーロッパの老舗の高級カシミヤブランドのいくつかは、
アザミの実を使った起毛加工による光沢と上品さを大事にしていて、
アザミの実がロゴに入ってるくらいです。

この光沢は本当に上品な印象を与えてくれますが、

キューティクルが開いて毛並みが乱れたり、少しでもフェルト化したりで、
綺麗に整っている織りがガタガタになり、
その上品な光沢が失われてしまいます。

その上厄介なことに、
そのガタガタは乾いても戻りません。

これを、ウォータースポット(水染み)といいます。

織物の場合はウォータースポットも注意しなければいけないので、
革と同様、水に濡れること自体を防がなければならず、
雨・雪には細心の注意が必要です!

ちなみにその点ニットはゆったりとした構造をしているので、
毛並みが乱れても全く見た目が変わりません。

余談ですが、

UTOのカシミヤストールはニットでできていて、
使う環境を選ばず神経質なケアも必要ないので、
普段使いするには本当に使いやすいです!


【結論】カシミヤニットの雨の日のケアは簡単!

カシミヤニットのブログなので、
カシミヤニットの結論ですが、

小ぶりな雨・雪にあってもそのまま着続けて問題なし!

帰って自宅で「日陰干し」するだけでOK!

「濡れている間の摩擦に気をつける」ことが
同じ風合いを保つ秘訣です!

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