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第16話 フレームワークの罠:フレームワークを超えた考え方【ケース面接対策の修行Ⅱ】

拙者はケース侍田中。

日々、ケース面接対策のことを考え、人々にケース的思考の素晴らしさをどう伝えたら良い
かを考えている男だ。

ある日大学の後輩、小次郎君から連絡があり、聞けば JTC に辟易し、戦略コンサルに転職したいという。そのためにケース面接対策を依頼された拙者は...。

田中の新しい挑戦が始まる...!

【前回までのあらすじ】
フェルミで使った因数分解を売上向上では拘らない

田中「それでは、気を取り直して…今回は丸の内にあるスタバを想定して、3年で売上1.2倍増を考えてみてください」

小次郎君「OKです!」

(5分後)

田中「それでは、発表お願いします。」

小次郎君「はい、考えた施策は、4Pを基に考えました。

➀価格割引(Price)
➁SNSを使いプロモーション(Promotion)
➂よりハイブランドの品質が高めたコーヒーの販売(Product)
です。
場所(Place)は既に好立地なので、省きました」

田中「言ってもらった施策を提案してもらった理由を具体的に教えてもらえるかな?」

小次郎君「そうですね、価格が安い方が嬉しいですし、店を知ってもらうのが集客には大事ですし、やはりうまいコーヒーだと人が集まるからですね!」

田中「そ、そうだね!?」

当たり前の事しか言えていない…。
ケース面接ではフレームワークを使う時は注意が必要なのだ。拙者は説明することにした。

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ケース面接で4P、3Cといったフレームワークは非常に役立つツールだが、使用方法には注意が必要だ。
ケースのお題の具体設定やクライアントの課題、対象となる顧客の想定ターゲットを考えずして、フレームワークを当てはめてしまうと、

「なぜ、その打ち手?」
「結局どれが優先される?」

といった質問に答えられない。
小次郎君の様に浅い回答しか出来なくなるのだ。

フレームワークを脳死で使うのではなく、情報を整理し、考えを構築するためのツールとしてのみ使用していこう。

今回の場合だと、

「丸の内にあるスタバの具体的な顧客は誰か?」、
「実際に顧客は何を求めているか?」

といった具体的な店舗の設定や顧客像を捉えると、次のように考えられる。

「丸の内にあるスタバの主要顧客は丸の内で勤務するビジネスパーソン。丸の内のビジネスパーソンは多忙で時間センシティブと想定される。
なので、少しでもレジに列があると丸の内のビジネスパーソン客を取り逃しているのでは?と仮定し、スマホアプリの事前注文システム導入、無人レジの導入といった施策が考えられる」

「スマホアプリの事前注文システム導入」「無人レジの導入」といった施策は4Pからだと発想し難い。

なので、フレームワークの充あてはめではなく、お題に応じて具体的に考えていこう。
ケース面接では、架空の世界ではなく、現実世界を想定した打ち手(解決策)が問われているのだ。

――――――――――――――――――――――

小次郎君「なるほど~フレームワークに起点して考えると考えが、固定化されちゃうんですね」

田中「その通り。フレームワークの充てはめではなく、お題に応じて具体的に考えていこう!」

小次郎君「はい!」

ケース面接でつまずいている、もっと的確なフィードバックが欲しい方!
ぜひお待ちしております。

ケース面接でつまずいている、もっと的確なフィードバックが欲しい方!
ぜひお待ちしております。

面接でのディスカッションを想定した一連の流れは解答例を参考にしてみてください。

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