108. ご飯ご飯

さて。　
こんなど田舎の暮らしで楽しみなのは、やっぱりご飯。　
作るのが面倒でも、疲れていても、すぐに「じゃ、食べに行こうか」ともなり辛い。出てもいいけど、選択肢が少ない。なので、一番いいのは必要最低限の「定番食材」を用意しておくか、まとめて調理まとめて冷凍、しておくか。

　今年ちょっとハマってるのが「タキートス」。タコスの揚げたバージョンで、カリカリサクサクが基本。角切りにして茹でたジャガイモを、玉ねぎとひき肉と一緒に塩胡椒で炒めたものや、フリホーレス（塩味で煮たエンドウ豆）などを中に入れて、くるっと巻き、油で揚げるか、揚げ焼きにする。それに、千キャベツ乗せて、薄めのトマトソース、サワークリームと粉チーズをかけて。

タキートス完成形

　外で食べるばかりだったこのメニュー、家でやってみたら美味しくできたじゃない？なので多めに作って、冷凍しておく術を覚えたわ。ジッパーバッグにまとめて入れて冷凍しておけば、そのまま自然解凍の後に温めてもいいし、食べたい分だけ取り出して温めてもいい。

　ピザも、生地から作ってみたり、ピザの「包んだ」版カルツォーネも作ってみたり（中身は一緒）。

　慄く量のバターを入れるナッツゴロゴロのしっとり系クッキーも今年ハマった。おかげさまで一向に痩せる気配はない。クルミ入り、アーモンドとクランベリー入り。コーヒー味。いくつか作ってみた。

ペカンナッツこれでもかと入れると美味しい

　メキシコの美味しい豚肉ですぐに作りたくなるのがカツ。とんかつ、カツカレー、カツ丼は当然。カツサンドも良い。メキシコのフランスパンっぽい軽い塩味の「ボリージョ」は何を挟んでも美味しいので、なますがあったらハム、野菜、シラントロ（パクチー）をガッツリ挟んでバインミー風もいい。

カツサンドは一瞬できえたわ

バインミー風も美味しかった！

　こちらの食材で何か和風なものを、と思ったのが「クエリート」と呼ばれる豚皮を茹でて軽く酢漬けにされたものを使った酢の物。コリコリ感は下がるが、茹で戻しすぎた中華クラゲみたいな感じになる。なので味付けも中華ドレッシングで。キュウリ、カニカマ、ワカメ、ごまと一緒に。これやっばい。いくらでもいける。お酒がなくてもいける。

真ん中の半透明のがクエリート

　今年初めて作ってみたのが、甘食と月餅。

　なんだ、結構簡単にできるのね。月餅は以前、黒エンドウ豆を使って餡子を作って冷凍しておいたのね。それがあればあとは簡単。皮はシンプル、餡子の中に好きなナッツやドライフルーツ入れてまとめて包んで焼けばそれで月餅。専用の型がないので、こちらのお間抜け動物のゼリー型に押し固めて。いいじゃんいいじゃん？これも、食べたい時に食べられるように、冷凍。

　おかげさまで冷凍庫、ぱんぱん。

甘食って形が難しい

　メキシコ人のクマ夫は味噌味以外は大抵の日本食が好き。その中でも、え？こんなのでいいんすか？というほど大喜びするのが茶碗蒸し。二人してよく育っている体型なので時々炭水化物控える気休めをするときに、おうどん用の丼にたっぷり茶碗蒸しを作る。中身はカニカマ、えび、椎茸ぐらいのシンプルなもの。ミツバなんてないので思い切ってパクチーをわっさ〜入れてみたら、おやおや、美味しいじゃない！食感はもうミツバだし、メキシコのパクチー（シラントロと言います）はアジアのものより香りが半分くらいなので邪魔にならない。

そこまで入れなくたって、というぐらい入れると美味しい

　冷蔵庫の中の掃除がてらにやるのが、ショートパスタと野菜をオーブンで一緒に焼いてしまう名も無い料理。野菜もソーセージ類も硬めに茹でたショートパスタと同じ大きらに切り下茹でし、パスタソースを少し薄めて絡め、耐熱容器にモリモリ盛って軽くチーズを振ってオーブンで焼くだけ。もうこれ一品のみ。大皿で作るので二人で３回分は食べられる。

　メキシコって日本みたいに出来合いのおかずやパックから出すだけの惣菜っていうのがない。なのでいちいち作ってたらほんとそれだけで1日が終わってしまう。うちは朝と夜の1日二食だからいいけど。それでも結構な時間かかるのよ。

　そして何よりクマ夫がフードロスが大嫌いなので、私の目標は食材としても料理としても「捨てる」を基本しないこと。野菜クズも時々だけど出汁を取ってからコンポストだし、普段はもうそれこそ畑の一部分にうっちゃる式コンポスト。あれとこれの残りで意外な組み合わせだけど美味しかったり。畑で野菜を少しでも作り始めると、やっぱり無駄にはできないなぁ、と思うよね。

↑夏に流行った「カボチャの脇芽の天ぷら」を、美味しそうに食べるエビちゃんなんだけど、そうなの？野菜の天ぷらが好きなの？