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39. メキシコ田舎の食生活1

最近、作業が忙しく「毎週月曜日あたり」の締め切りをカナダにいる編集さんにせっつかれています。

今回画面が緑緑しいですのでご注意ください。

雨季になりました。
ウキウキな雨季2021です。
昨年の今頃を思うと、毎晩大雨大水対策にビクビクしへとへとになり数時間しか睡眠も取れず、朝のコーヒーを沸かすのだって20分かけて火を起こして、っていう毎日がキャンプ生活みたいだった。それでも、しっとりと緑の良い香りのする空気に包まれながらのコーヒーは最高に美味しく、朝ごはんがわりのゆで卵がこんなに美味であることに気づいたのだから良いじゃないか。

裏庭に(他人の土地なのに勝手に)作った5m四方の小さな畑。
手間のかからない(と思われる)ズッキーニ、ダイズ、キュウリを植えてみることにした。(イタリアンズッキーニの従兄弟あたりのものを、メキシコではCarabacita Japonesa 日本のカボチャというが、これはどう見てもカボチャではなくズッキーニに近いので、便宜上ここではズッキーニと書くことにする。)

6月最終週に種を蒔き、少しずつ出てくる。

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ズッキーニは、3枚目の本葉が出てきてからがはやかった。
8月初旬には5株のズッキーニから小さな花芽が出ていて、雄花と雌花があることを勉強したので(今かよ)、ちゅんちゅんと花粉をつけて回る。雌花の付け根が翌日には大きくなってちゃんと受粉されていることがわかる。小学校の時の自然科学の観察をそのまま今もやってる感じ。絵日記に書いておきゃよかった。8月の終わりには形は良くないけれど小ぶりなズッキーニがいくつかできた。どうやって食べたか?半月状に薄く切ってサラダと、塩ラーメンに入れました(塩ラーメンは在メキシコ日本人にとっては超贅沢品です。)

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 その後、3週間ぐらいにわたり計15本ほどのズッキーニが採れた。
 が。畑の面積をものすごく取る植物であるわりに、育て方が悪いのかあまり期待したほどの数が取れない。正直いうと、八百屋さんで通年1kg100円程で買えてしまう。ので、多分もう作らない。

キュウリも、種まきしたのが遅かったのか、8月末に中々のサイズが3本取れた程度で時期を逃してしまった。それと、柵のそばに植えすぎたからか、一部の葉っぱや蔓を通りすがりの牛に食べられてしまった。

こんなに簡単に出来るんだ、とびっくりしたのがダイズ。
つまり枝豆。
ぐんぐん伸びてサヤができ始めて、でも豆が十分に太るのを待って待って待って9月の最終週。お待ちかねの収穫。

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日本の立派な大豆と比べると、7−8割の大きさだけれども、茹でてみてびっくり。とても味が濃い。これ、ずんだにしたらいいんじゃない?(ということを今思い出したので明日明後日あたりに種まきます!)

それと、メキシコならどこの八百屋さんでも通年安く売っているVerdolagaヴェルドラガという「葉っぱ」。ちょっと多肉っぽい、ほんとどこにでも生えている葉っぱ。日本名はスベリヒユと言って、青森などでは食用にしているらしい。これも、雨季になると一気に庭のあちこちで生えてくる。
 このArkadiaも御多分に洩れず、あちらこちらで生えている。
 ので、わしわしとむしりとって綺麗に洗う。

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 このVerdolaga、鉄分カルシウムミネラルがとても豊富で、国もスーパーフードとしてどんどん摂取しましょうと推奨している。すごくない?スーパーフードが裏庭にびっしり生えてるって。
 野菜炒めとかに入れても良いけど、オクラの半分ぐらいのちょっとした粘りがあるのでこちらでは豚肉のあばらをトマトソースで煮込むときに一緒に入れる。肉とトマトの風味をたっぷり吸い込んだ肉厚なVerdolagaは、メキシカンライスにとてもよく合い、モリモリ行けちゃう。

 庭や周辺の土地に生えているうちわサボテン(ノパル)も、この時期が一番美味しい。目に見える棘や見えない棘もたくさんあるので直接触らないこと。皮の手袋をして長いトングで捕まえて、キレのいい包丁で掻っ切るように葉を落とす。自分の手の一回り位大きいぐらいまでが食べごろ。雨季で水分をたっぷり吸い込んで切り口からすでに水分が滴っている。まな板などにおいて、縁をぐるっと切ってから、表面を削ぎ落とすようにして棘を落とす。この作業が、素人には難儀でしょうがない。一枚の棘を綺麗に落とすのに5分ぐらいかかってしまう。水洗いしたらザクザク切って、茹でてトマトのサラダに混ぜたり、チョリソと炒めたり、煮物にも入れちゃったり。

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 血圧を下げ、悪玉コレステロールを減少させるなどなどこれもまたすごいスーパーフード。生のままセロリやオレンジジュースとともにミキサーにかけてJugo Verdeグリーンジュースでもいい。
 意外にも、天ぷらやナムル、きんぴらとして和食にも紛れ込ませることもできる。肉厚なオクラと、苦味のないピーマンの間ぐらい。

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生ノパル食べる猫がこの世にいるなんて(カニちゃん)

自給自足とまではいかないけれど、軽い気持ちで農業というか、なんというか。意外にもいろいろ楽しめる田舎の食生活。


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