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Casa Arkadiaのあるメキシコのこの地域は3~5月が一番暑く、そして乾燥している時期。一年前の雨季にワッサワサ茂った草花たちももうとっくに枯れて、放牧の牛や馬たちに踏まれ、大地が風通し良くなってくる時期。また、雨季の雷雨に耐えられず折れてしまった大木の枝なども、この頃にはすっかり乾き切っている。周辺をぶらぶら歩くだけで、堆肥にする枯葉と薪のありかを見つけることができる。

Casa Arkadiaの畑の土は、何十年(下手したら何百年?)も手付かずでいたため、肥沃ではあるけれどかなり粘着質な感じ。土の栄養と質感改善のためにも混ぜ込んでいく枯葉がたくさん欲しいのだ。

ライチを連れてお散歩がてら、まずはどこにあるかぶらぶらと。

ミヨちゃんもついてきた!

西に上がっていく道をちょっと逸れたあたりに、動物たちの休憩所みたいになっている場所がある。大きく両腕を広げた大木のその下が丸く円を描いたように平らになって、枯葉がたくさん。枝もたくさん落ちている。猫車を取りに戻り、積めるだけ積んで畑に戻る。となるともっと欲しくなるのは悲しい人間の性。猫車に詰める容量だと大したことないし、重くもない。なので、250L入るポリタンクを猫車に積んでいく。ここにぎっしり落ち葉やら小枝を詰め込んで運べばいい。

どっさり
カニちゃんもついてきた!
いい匂いのする土ってなんだか嬉しい

お他人様の土地とはいえ、囲いもなければ誰も来ていない。偶然にも今のCasa Arkadiaの土地を買うきっかけになったこの西側の土地は、持ち主はお父さんから相続した書類だけを持っていて、生まれてから一度もここを訪れたことがないという。通り過ぎるのは動物だけ。なのでありがたく、落ちた枝や倒れた木、枯葉をいただく。

私たちの生活のために、新たに木を切ることはしたくない。でも、すでに切られたり折れた木はありがたく頂戴する。


本来なら、こうやって畑そのものを腐葉土を作る場所にして一年寝かせ、じっくり土づくりを進めていくのがいいのだろう。でもね、この太陽と土を見ていると放っておけない。ちょっとでいいから何か作らせて!となってしまう。


送水システムが出来上がった手前のあたりに植えてみようと、いくつかタネを蒔いてみる。ただ、この辺りは当然野鳥天国なので、芽が出るまでは「タネポット」で育てる方が無難だろう。

ホムセンなどで売られているタネポット?そんなものは買いません。

「欲しいものは、買う前に作ってみる。再利用で賄ってみる」がうちの方針。

数ヶ月溜め込んでいたトイレットペーパーの芯、たまたまクーポン利用でがっつり買い込んだ(そして冷凍保存)したファストフードのポテトのカップ。

フレンチフライをほんの数分入れておくためだけに作られた紙のカップ、そのまま捨ててしまったらかわいそう。なのでうちではあと数週間、頑張ってもらいます。発芽して本葉が出て、畑に移植するその時まで。そしたら天寿全うしていいよ。

左側がポテトのカップ

メロン、スイカ、ケール、ナス、ニンジン、インゲン、シシトウ、キュウリの種を、4月最後の週にタネポットに蒔いてみた。ご近所さんから頂いた緑トマト(トマトよりホオズキに近い。サルサによく使う)の苗も、定植までもう少し一緒に育ててみる。


年明けに買って食べたセロリの残りも、気長に水を与えていたらちゃんと伸びてきてくれたので、大きめの植木鉢に移植。そのままだと両サイドにうわ〜っと広がってしまうので、5Lの使用済み水ボトルの底を切って、被せてみる。周りにも10箇所くらい穴を開けて風通しよく。2ヶ月後、セロリはそれもぎゅうぎゅうになるほど成長したので、PCVパイプの残りを被せて真っ直ぐ縦に伸ばしてみたり。その間、ちょこちょこと外側の茎から切ってつかってみたり。

みっちり
PCVに代えてみた

 キュウリは定植場所に竹で支えを作っておいた。植えたばかりの柔らかい茎はネズミやウサギに狙われるので、これも再利用の「ペットボトル苗カバー」(ほおら、ドラえもんの声が聞こえてきたでしょう?)。

 ペットボトルの底を切り、周りに電気ごてでぐりぐり穴を開けて通気よくしたものを被せる。ネズミくん達よ、猫がたくさんいて命の危険を冒してここまできたのに、見えるだけで食べられないだろう?

ペットボトル苗カバー!


 周囲から集めてきた古タイヤは、畑の一番家寄りに並べてハーブなどのスペースにした。ケールもここに定植したい。

それっぽくなってきた?

 その横は、果樹を並べる。

 西側から、ジャボチカバ、梨、マンゴー、オレンジ、レモン、いちじく。

 ジャボチカバは、木の幹から直接果物が生る不思議な見かけの木で、一本だけで実がなるという。その果実はブドウのように美味しいけれど、収穫して数時間のうちに味が変わってしまうため、市場には出回らない。メキシコでも一般的ではない果樹。これを、植木屋さんに頼んで仕入れてもらい、一本$1200ペソ(6500円ほど)で手に入れた。超高額果樹よ。他のレモンやオレンジなんて$100ペソあたりなのに。

 大事に育ててきたのに、なのにジャボチカバ、3月の終わりに葉っぱを全て落としてしまった。丸坊主というか、一枚もない。悲しい、悲しい、と水をやり続けていたら、5月のある日、突然若芽が出てきたと思ったら、一週間でわさわさレモングリーンの綺麗な若葉が生えそろった。植物の力は素晴らしい。そして、彼らは自分のサイクルをちゃんとわかってるのね。

丸坊主やん、悲しすぎ
一週間でわっさ〜〜〜!!!


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