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フリーマン、フリアン・アルバレス。戻ってきたジョンストーンズ。MCIvsBHA

プレミアリーグ第9節。マンチェスターシティとブライトンの一戦。
累積警告によるロドリがいない2戦で5年ぶりの連敗を喫したマンチェスターシティと、直近の公式戦4試合で勝ちのないブライトン。この試合を復調のきっかけにしたい両チームの一戦となった。

両チームのスターティングメンバーは以下の通り。
シティはロドリが累積警告明け、昨シーズンは偽CBとして猛威を振るったストーンズが怪我からの復帰となった。
ブライトンは左SBにマーチを起用するなど怪我人で苦しい台所事情が続いている。

両チームのスタート


ブライトンはボール保持時にはいつものように4-2-2-2を採用。


それに対してシティは
①外(特に左サイド)に限定。
右サイドではない理由の1つ目はドクとフォーデンの守備強度の差にあるのではないかと考えられる。試合を通してフォーデンの方がプレスバックを怠らずに遂行している印象だった(ドクと交代で出場したグリーリッシュもプレスバックはサボらずに徹底していた)ので、ここは個人のキャラクターで左右された部分なのかと考えられる。2つ目の理由としてはSBの対人守備能力にある。もちろん、、グバルディオルも守備能力が高いDFではあるものの、前節アーセナル戦でガブリエウ・ジェズスにキープをされる場面が多かったので、1vs1で世界屈指の強さを誇るウォーカーのサイドに限定したのではないか。
②ゾーンよりもマンツーでの守備を採用。
ブライトンがよく行うレイオフ(CB→FW→CH)に対してプレスバックを含めたゾーンでの守備よりも各々が1vs1で負けない、特に縦パスが入った選手に対して強くアタックしてボールを綺麗に味方に落とさせない事を徹底していた。そうなると三笘やアディングラが背後に走る場面も多くあったが、グバルディオルとウォーカーが完璧にシャットアウトして個人の質の差を見せつける前半の守備となった。

アルバレスの位置的優位、ドクの質的優位

シティのボール保持

代わってシティのボール保持。3-2-5の基本的な形から今節に関してはアルバレスが最終ラインやVOのラインまで落ちてグロスやイゴールを惑わせる方法を採用。それに加え、ストーンズが最終ラインまで下がったり、VOやCBに対して負荷をかけていた。その中で中盤まで運び出せれば左サイドのドクに展開して相手SBのミルナーと1vs1を仕掛ける、という構図。ミルナーにとって難しかったのはドクが受ける前にB.シウバが自分の近くにいた事だろう。シルバを警戒しつつパスが出てからドクにアプローチに行くので、どうしてもドクに前向きで受けられてしまう。タッチが大きくなった時にはファウル気味にでも強く行くが、ドクに自由にやられてしまうシーンは多かった。ドクに関しては加入してからのベストゲームだったと思う。多くドルブルで仕掛けられた理由としては①ボールを受ける前のB.シルバのさりげないサポート、②ポケットを取りに行くランニング以外は基本的に味方が近くに寄らない、事が挙げられる。特に②に関しては、ドリブラーのドクとしてはパスorドリブルという判断材料が減った分、思い切りよく仕掛けられていたように感じる。このようなところにチーム戦術の面白さを感じた。ボールを失わないようにサポートするのが通常だが、パスコースという選択肢をあえて減らすことで選手の最大値を引き出せていた例であった。
前半はシティがアルバレスとハーランドのゴールで2-0で折り返すことになる。

後半は一転してブライトン優勢のゲームに。

正直、ワンサイドゲームと言っていい前半から一転して後半はブライトン優勢のゲームに変わる。
シティ側の改善点は早い時間にもう1点取れていればゲームをクローズできていた事、だろう。今季が始まったばかりで今は実験中なので、その内修正して問題なくなるのであろうが、ゲームの運び方には少し改善点があると言えた。
ブライトンが大きく変えた事はボール保持時の4-2-2-2の左SBを前に上げてマーチ-三笘-ジョアン・ペドロ(アンス・ファティ)の距離を近くした事だろう。前半よりも明らかに距離が近くなった事でワンツー突破やレイオフの難易度が下がり、2vs2での局面を突破するシーンが増えてシティの陣形を下げさせることに成功。また、FWジョアン・ペドロ(アンス・ファティ)が左サイド斜めに落ちる場面が増えたことで、ウォーカーが瞬間的に1vs2の状況を強いられた。ウォーカーがジョアン・ペドロ(アンス・ファティ)を気にした瞬間に、三笘が背後を取るシーンも増えた。結果的に背後を取った三笘がウォーカーとの1vs1を制して中にクロス。こぼれ球をアンス・ファティが押し込み、2-1。1点差でブライトンが押せ押せになるが、最後までは崩しきれずそのまま試合は終了。シティは押し込まれる時間が増えたものの、途中出場のルベン・ディアスが加わった後の最終ラインの安定感、同じく途中出場のグリーリッシュの時間を作るドリブルは流石の一言でブライトンの勢いを上手くいなしていた。

今後の展望

これでシティの連敗は2でストップ。そしてアーセナルとトッテナムとの差を最小限に留めることに成功。ドクの起用法に目処が立ったこと、ストーンズの復帰は今後のリーグ戦・CLにおいて大きくプラスになるだろう。
一方、ブライトンは公式戦5試合勝ちなし、それに加えこの試合でもFWウェルベックとSH(この試合はSBで出場)マーチが負傷交代。特にマーチは膝を負傷したように見え、長期離脱になる事は避けられないだろう。デ・ゼルビの課題は週2回の試合に向けてどのように先週のコンディションを準備をさせていくが、になっていくだろう。怪我人が多い理由はリーグ戦・ELによる過密日程に選手が慣れていない事が大きいと考えられるので、ローテーションを採用するのか、TRの管理を行っていく事が必要だろう。



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