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一人の海

ごうごう
じゅわじゅわ

砂浜に波が押し寄せる度に
塩水と砂が擦り合う音が鳴り響く

海に味付けされた温い風が
頬と腕と足を撫でている

4月の忙しさとは、まるで違う時間だ

忙しない日々の裏側には
ただ潮風と波音だけの時間がある

そんな事を思い出すためだけに
僕は海に来てしまうのかもしれない

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