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クレームが起こる理由

今から12年前(書いて驚き)
わたしは国や県が実施する
職業訓練を受託する業務に携わっていました。

1クラス20人から30人の受講生がいて
パソコンや簿記などを3か月間学び
再就職を目指すのですが

わたしの仕事はこのクラスの運営管理と
一部の授業の講師でした。

先日、クレームについて
コミュニティメンバーと話していて
思い出したことがあったので

この仕事から学んだ

クレームが起こる理由

というのを言語化してみたいと思います。

クレームが起こる理由、
結論から先に書くとそれは

提供された価値と
自分が支払ったコスト(主にお金や時間)
が見合っていないとお客さんが感じた時


起こります。
#そんなん知ってるわと言わず
#もうちょっと読んでけろ
#けろ

だからここをできるだけ
細分化する必要があって

わたしの仕事で
お客さんが払う金銭的コストは
職業訓練は公共事業で受講料は無料。


金払ってないんやから文句言うな!

と最初の頃は思っていましたが

血税によって運営されているのですから、
受講生は納税者で間接的にお金を払っている。

ちょっと話が逸れますが自分が
何かを学びたいなら金銭の多寡はともかく
お金を払って学ぶってすごく大事だなと思ってます。

なぜならお金を払うと払ったことを後悔したくないから
必死になるんですよね。
#モトとらなあかんというおばはん根性

無料だと、
すぐ休むし遅刻するしやめちゃう。

だから自分で何かサービス提供している方は
より、受け取りやすくするために

"払わせてあげる"

という気持ちも忘れてはいけないと思います。

閑話休題。

時間的コストについて。

受講生が払う時間的なコストという点では
再就職という大切なことを達成するために
時間をかけて通所しているということ。

本人の時間だけではなく
お子さんがいる方とか介護をしながら
通っている方は支援のための時間的コストを
割いている方もいました。
(お子さんを保育所まで送って行ったり
デイサービスを頼んだりとか)

これが、受講生がかけているコスト。
(細かい話をすると個々人で違うので概ね、です)

続いてこちらが提供する価値ですが
受講生に提示しているわかりやすい価値は
再就職をするための

・パソコンスキル
・簿記
・ビジネススキル

などの向上でした。

それぞれのスキルが本当に
向上するかどうかは個々人によるため
こちらでコントロールすることは
できないのですが、

向上する確率が高いと思われるもの


提供することが大切。
(講師の話がわかりにくいという
クレームはめちゃくちゃ多かった・・・)

そして、価値って、
提供したぞ、これでいいやろ、と
いうものではなくて本人が
受け取ったという自覚が大切だから
#ここテストに出ます

受け取ったことを
自覚してもらう機会を提供すること

が大事だなぁと思います。

わかりやすいものは
小テストだったり
資格試験だったりするわけですが

ここでも改めて物理的な満足と
精神的な満足に細分化する必要があって


【物理的満足】
テストや資格試験でよい結果を得る

【精神的満足】
結果が思わしくなくても
努力したことを誰かが認めてくれる
(誰か=講師や一緒に学ぶ受講生)


このどちらかを
主催者側が与えるよう努力すると
クレームが起こりにくくなります。
(満足度が高くなります)

だからわたしはいつも
授業の始めに

”今日、何を受け取りたいか”
を考えてもらい、最後に振り返るとか

朝の朝礼で、
”職業訓練を受講し始めて変化したこと”
についてスピーチしてもらったりしていました。

あと、すごく印象に残っているのが

パソコンの授業を
受け持ってくださったとある先生が


休み時間に、受講生の方々に

「みんな、疲れたよね。
甘いもの食べてもうひとがんばりしようね」

と言って、
アメを配ってくれたそう。

その日、授業が終わった後
クラスで1番理解が遅くて
資格試験合格は厳しそうな方が
ひとりで残って勉強していて、
それを見た講師の方が

「いつもがんばってるから
あなたにはもうひとつアメあげるね。
あ、わたし今日はまだ時間あるから
わからないことあったらいつでも聞いてね」


と言って
アメを手渡した時に受講生の方が
「ありがとうございます」と言って
涙されたとのこと。

その方は、資格試験に合格することが
できなかったのですが修了式の時に

「あの時にいただいたアメ、
うれしすぎて今も持ってます。
わたしのお守りでした」

と、おっしゃっていました。

***

20人いると、全員に
物理的満足か精神的満足を
与えられているかを細やかに
チェックしていくのは
なかなか神経を使う作業でしたが

このポイントに気づいてから
クレームをいただくことは全くなく
むしろ褒めていただくことが多くなりました。

最初のころはそれがわからずに

”え!?あの人が?”

と思うような人が、国や県に
クレームの電話をかけて、
国や県から注意されたり、
受講生と口喧嘩になったり。
#気が強いの


いろいろ大変でしたが

あの経験のおかげで今も
オンラインのコミュニティ運営を
つつがなく続けていけてるんだろうなと思うと
すべては無駄じゃない、と思えるのでした。

有形サービスだとまた違うと思いますが
無形サービスを提供している方はぜひ
物理的満足と精神的満足を
受け取ってもらうための工夫をしてみてねん。

図解してみた↓
#ヒマか

スライド1



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