ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第101わ「天秤の均衡は再び」
(承前)
「……別にね?私もですね?ニンゲンの血を啜ることに対して罪悪感なんて毛頭ございませんけどね?」
相棒が何かを言い出そうとして、それを果たせずにいる。俺に何か要求があるのだろうか。それが何なのか皆目見当は付かないが。
「罪だの罰だの、知ったことではございませんけどもね?空気中に散るだけのダンナの体温をですよ?少しでも私に移してくれる間ぐらいはですね?ニンゲンの血を吸うのは我慢できそうな気がしなくもないんですよ、ええ」
相棒が今、さらりととんでもない譲歩を俺に提