人形狩り人形と廃業の危機(#13)
(承前)
オートマトンの脚力と推進剤を併用した跳躍、そして建築物の屋上から屋上への着地を繰り返しながら目的地を目指す。あの魔窟へ近付くごとに空気の淀みが強くなるように感じる。それは僕の不安から生まれる錯覚だったのかもしれないが……否、そうではない。剥き出しの敵意。何かが近づいてくる。建築物の屋上から屋上へと跳躍する黒い影。
「あれは……事務所を襲った例の甲冑か!?」
「一、二、三、四領が確認できた」
昨日の襲撃者は事務所の❝仕掛け❞を利用して損害無しで倒せたものの、今は