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コミュ障で社会に適応していない私が今までの人生を振り返る壮大な自分史(10)

前回、エコノミクス甲子園の千葉県大会に出場し、早押しクイズを一位で勝ち抜けて決勝に進んだ話を書きました。予選ラウンドの様子を書いているとついつい熱くなってしまい文字数が多くなってしまったため、千葉県大会決勝の模様をここで書くことにしました。

決勝ラウンド(1)

決勝は正解すると前進し、間違えると後退するすごろくのようなルールのラウンドです。
問題文の前半を読まれたあとに進みたいマスを宣言できます。
間違えると後退するペナルティがあるため、自信があるときは大きい数を宣言し、自信がないときは小さい数を宣言するのが定石です。
そして宣言する順番ですが、一位のチームから順に宣言するということで不安を感じます。同時にゴールした場合予選順位が上のチームが優勝というルールでしたが、進むマスの宣言を先にしなければならない不利のせいでトップ通過のアドバンテージがほとんどないようなものだと感じました。

1問目。比較的簡単な問題が出て正解。スタート地点で誤答してもペナルティのないこの形式では、1問目に簡単な問題を出すのがセオリーです。
2問目から5問目までは全問正解。途中難しめな問題もあったが対策していた用語やニュースで話題になった用語が出たため正解できました。

決勝ラウンド(2)

ゴールまで残り2マス。次の問題で2マスと宣言して答えれば文句なしの優勝。全国大会の切符が手に入ります。

6問目。
「政府が年齢や性別にかかわらずすべての国民に、生活に必要な最低限の金額を無条件に支給する制度を何という?」
今ならば簡単に分かりますが、当時は結構悩みました。時間いっぱい悩んだうえ、書いた答えが「ナショナルミニマム」。この問題は6チームとも解答がバラバラでした。

正解は「ベーシックインカム」。ナショナルミニマムが別解として認められれば優勝と期待しましたが、奇跡は起きず不正解。2マス後退しました。

7問目に正解して再度リーチをかけた状態で向かえた8問目。
「保険に加入する際に自分の健康状態を伝える義務を何という」
優勝が懸かった大事な場面で、聞いたことはあるが思い出せないという痛恨の事態。絞り出して「ほけんぎむ」と書くも当然不正解。
正解の「告知義務」を聞いて、それか!と思い出しました。
他にリーチをかけていたチームの中に「通知義務」と書いたところがあったため、このチームに正解されていたら敗退が決定してしまうという危ないところでした。

九死に一生を得たあとの9問目。心拍数が体感190くらいになりながらも、しっかり正解して三度めのリーチ。この時点でリーチをかけているチームが3チーム位いたと記憶しています。

10問目。同時にゴールできれば我々のチームがトップ通過のため優勝ですが、正解できないとどこかのチームに正解されれば負けというかなりぎりぎりの場面。集中力を高め、頭をフル回転させます。

「JAは農業、JPは郵便、ではJRは何を運営している?」

やった。優勝だ!もちろんフリップに「鉄道」と書いて掲げます。全チーム同じ答えが並び、絶対に正解だろうと確信していたのですが、優勝が決まる問題だったためドキドキしていました。

見事優勝!!

優勝が決まった後は、表彰式や写真撮影、千葉日報という新聞社の取材などが続きました。

写真撮影では、定位置である後ろの端に行こうとしますが、ほかの参加者から優勝したんだから前に行きなとすすめられ、気が付けば前列の中央で千葉興業銀行の頭取の隣で大きなパネルをもって写っていました

東葛生から「県立柏はまじめだもんな」という言葉が聞こえ、うちの高校もふざけてるやつたくさんいるけどなと苦笑しました。

帰宅途中の電車で、後輩と共に優勝した喜びをかみしめました。また、全国大会で優勝するとNY旅行が副賞でついてくるのですが、私は海外が苦手なのでNYに行きたいとは思いませんでした。しかし後輩は海外にも行ったことがあるようで、NYに行けるかもとノリノリでした。もちろん全国大会に出場するからには優勝したいと思っています。全国大会の出場権を手に入れ、NY旅行を手にするチャンスがあるからこそ、舞い上がって「海外にはいきたくない」と言ったのです。

後日談

自分の写真が載った千葉日報が発売される日を待ちわびていました。昨年出場した時は、図書館の新聞で全体写真に自分が写っているのを確認して密かにはしゃいだのです。今年は自分たちの写真が新聞に大きく載るんだと、ワクワクしていました。
発売日の朝、登校前に駅のコンビニに寄って新聞を買いました。
そして担任の教師に新聞を見せて自慢するとともに、全校集会で表彰してもらえないか交渉しました。その結果、3学期の始業式で表彰されることになりました。これまでに表彰された経験は、文化祭のPR動画賞しかありません。それも、ほぼ後輩たちの活躍によるものだったので、自分の力で表彰されるのは初めての経験でした。
先生に渡した新聞は職員室に持って行ったまま返ってこなかったので、帰りにもう一部購入して、家でじっくり読みました。

3学期の始業式、後輩と共に体育館のステージ上で表彰されます。これまでの表彰はただ時が流れるだけの暇な時間でしかなかったのですが、自分が表彰される側になると気分がまるで違います。独特な緊張感と高揚感に包まれながら、ステージ上での時間を過ごしました。千葉県大会優勝と紹介され、大きなパネルを掲げたことで、普段の表彰よりも心なしかざわめきが多かった気がします。

全国大会に進んだことで、大多数の受験生とは違った3学期を送ることになります。全国大会の模様は何回に渡るか分かりませんが、次回以降の記事で詳しく書くことにします。

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