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「錦秋」紅葉の美しくなる秋のこと

百人一首の中には、季節に関してうたったものが春6首、夏4首、冬6首、そして秋は16首あります。

一番多い秋を歌った16首の中でも、紅葉やもみじを歌った歌は6首あります。

その中でも、有名なものとして
在原業平「千早振る 神代も聞かず 龍田川 から紅に 水くくるとは」
貞信公「小倉山 峯のもみぢ葉 心あらば 今一度の みゆきまたなむ」
春道列樹「山川に 風のかけたる 柵は 流れもあへぬ 紅葉なりけり」
があります。

四つの季節の中で一番多く、日本人は秋、さらには「紅葉」が昔から好きなんです。

ところで、紅葉が美しくなる秋のことを指す言葉に「錦秋」があります。
「錦秋」の「錦」とは、様々な色の糸を使った絹織物のことで、織物は非常に美しいことから、模様の美しいものを例える言葉になりました。

そこから、錦(にしき)の織物のように自然の色の美しい秋という意味が「錦秋」といい、「錦秋の候」と、時候の挨拶にも使える言葉です。


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