見出し画像

韓国のトレンディドラマブーム

*韓国ドラマは全て原題です*

1980年後半、バブルだった日本では
消費主義が流行するようになるにつれて
テレビからホームドラマが消えつつあった。

そして登場したのが“トレンディドラマ”。

40代前後の女性をターゲットとしたトレンディドラマは
自分もドラマように華やかな主役になれる
という夢を与えることで
トレンディドラマは一躍人気を博した。

このことから分かるように
ドラマは経済構造の変化に敏感に反応する。

1990年代、韓国でも消費文化が急速に拡散し
経済構造の変化を反映したドラマが登場した。
そう、トレンディドラマだ。

韓国初のトレンディドラマは「嫉妬」だ。

「嫉妬」ではくだらない現実問題は完全に排除された。
道路はいつも閑散としていて
入社1年目で昇進するような“奇跡”が当たり前のように起きる。

イケメンや美女たちの演技、軽やかな流れ、華麗な見せ所。

何一つ不快なことがなく
“アイスクリームを食べるように気持ちよく
恋も消費することができる”
というメッセージがそこにはあった。
葛藤や悩みは
バニラ味にするかいちご味にするか、の程度のものなのだ。

このようなドラマを
道徳的な意味から批判するのはふさわしくない。
とっくに前から私たちの生活に浸透しているからだ。

新世代の登場も一つの大きい要因である。

若い世代は生まれた時からテレビに慣れ親しんでいて
映像文化に対する感受性を持っている。
トレンディドラマはセリフやストーリよりは
映像で楽しめるところに力を入れた。

いわゆる“クール”な新世代の恋は
“重くない”、“のめり込まない”恋だった。

「嫉妬」は新世代と旧世代の“恋の仕方”の違いを
はっきりと見せてくれた一例である。

当時、筆者は小学生だったので
あまり記憶が定かではないのだが。(歳がバレてしまう!笑)
毎週月曜日と火曜日には
お母さんと一緒に「嫉妬」を見ていた。
(小学生に見せていい内容とは思えないのだが…!)

唯一覚えているのは
当時、最終回がめちゃくちゃ注目されていたこと。
キスする主役2人を
カメラがぐるぐる回りながら長々と流すという
当時では前代未聞な演出だった。
子供心ながらドキドキ、キラキラした目で見ていたに違いない。

最近の若い子たちは
ドキドキ、キラキラしているのだろうか。

だといいな〜と思う筆者です。


お読みいただきありがとうございます。
次回もよろしくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?