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ポルトガル旅 学問・奇跡・大航海の街#6 Lisboa

おことわり
2023年の旅行記です。1年後の同日付にアップしています。

2023/06/04

はじまりの街、おわりの街

午前7時のエンリケ航海王子広場
SIGMA dp3 Quattro ƒ/16 1/125 50 mm ISO 100

ラーゴス→リスボン

6:30
6時半に起床して、7時に歩いてバスターミナルまで行く。7時15搭乗開始。

スマホで購入したチケット


キャラベル船が朝焼けに眩しい
FLIXBUSが顔をのぞく。垂れ耳か触覚か、サイドミラーがかわいい

7:30
出発後、隣町で客を拾い、高速道路に入る。
9:30
サービスエリアで休憩

11:43
リスボン到着

12:30
メトロでRossioに到着。

土産物屋の脇の階段を登って、Rossio Hostelに。
Portugal | Rossio Hostel | Lisboa

宿に荷物を置きに行き、すぐに出かける。

観光客は多い。名物でもあるチンチン電車Elétricoに乗ってBelémへ。

ベレンの塔 Torre de Belém
建造1514-1520年

ベレンの塔
Tower of Belém, リスボン, ポルトガル — Google Arts & Culture
ジェロニモス修道院Mosteiro dos Jerónimosと共にユネスコ世界遺産にも登録される、ポルトガルを代表する観光地。
背景が開けているものだから、あまり大きさを感じられないが、よく考えてみたら5階建ての建物で、川にビルが生えているようなものだ。マヌエル様式の過剰な装飾が、16世紀のポルトガルの繁栄を見せつけている。ジェロニモス修道院の方は輪をかけて豪華なのだが、ここでは不遇なベレンの塔に注目しておく。

ベレンまでわざわざ来たのは、なにも観光のためではなく、ただただここのエッグタルトを食べたかったからだ。
ポルトガル語でパステル・デ・ナタ Pastel de Nataという。意味としてはクリームのパイということになると思う。店名がPastéisとなっているが、単数形でPastel、複数形でPastéisとなる。紛らわしいが、商品の性格上たいてい複数形で表記されているので。パステイスと書いてあるわけだ。

Pastéis de Belém
Início | Pastéis de Belém (pasteisdebelem.pt)

行列のできる店Pastéis de Belém

店に来てみると店の横にながい行列ができていて、どうしたことだ?と思ったが、窓口でのお土産の販売の列であった。外で求めて、立ち食いしている人も多く見受けられる。店内での喫茶用途ではまた中央の入口から。こちらも行列があったが、回転率は良く、5分と待たずにすんなり入れてしまった。


店のウェブサイトには沿革が書いてあるので、引用したい。

19世紀初頭、ベレンのジェロニモス修道院の隣には商店街と付随したサトウキビ精錬所がありました。1820年に起こった自由主義革命の結果、1834年にポルトガルのすべての修道院と修道院が閉鎖され、聖職者と労働者が追放されました。
生き延びるために、修道士のひとりがこの商店街でパステルを販売し、すぐに「ベレンのパステル」と呼ばれました。
当時、ベレン地域はリスボンの街から離れていましたが、蒸気船が行き来しており、壮大なジェロニモス修道院とベレンの塔には観光客が訪れます。人々は修道院発祥のおいしいパステルに魅了されました。
1837年、修道院に由来する古い「秘伝のレシピ」に従って、精錬所の離れで「ベレンのパステル」の製造が始まりました。実際に伝承マスターが「秘密基地」で手作業で作って来ましたが、このレシピは今日まで同じままです。
今日でも変わらずに、「Pastéis de Belém」では、材料を吟味して、ポルトガルの菓子の伝統の味を提供しています。

História | Pastéis de Belém (pasteisdebelem.pt)
日本ではエッグタルトと呼ばれるパステル・デ・ナタ。

うむ、うまい。安定のうまさだ。

10年前に初めて食べたときは、ふだん甘いものを食べない自分が、いそいでおかわりを頼んだほどだった。今回もお腹をすかしてきて良かった。

居合わせたブラジル人観光客と。ビールメーカーのSuper Bockが自社ビールのラベルの言葉を変えて色々とおふざけをしているが、その話題でひとしきり盛り上がる。

大航海時代の香りが残るジェロニモス修道院の秘伝のレシピを味わい、旅のご褒美とした。

テージョ川の河口に聳える発見のモニュメントPadrão dos Descobrimentos。
日本からはるばる来た身にとってはフランシスコ・ザビエルに注目しておきたい。

発見のモニュメント Padrão dos Descobrimentos
右端がエンリケ航海王子、ヴァスコ・ダ・ガマ、マゼランら大航海のヒーローたちの像がならび、フランシスコ・ザビエルも後ろから2番目に並ぶ。
SIGMA dp3 Quattro ƒ/13 1/250 50 mm ISO 100

17:00
バスで市内に戻り、買い物などを済ませる。宿に戻り、食事に出かける。

ルカの店でエビを食べる
Restaurante Ruca

Gambas à guilho セットで14€

名前を知らずに「カマロン(エビ)のオイルのやつ」というと壁を示して、「あれだろ?」といって示してくれた。

看板メニュー
Gambas à guilho

看板メニューじゃないか。
なんのきっかけか、東京のサンバの師、"たかとん"に教えてもらって、2013年にも来たことのある店だ。そしてこのメニューもその時教えてもらった。

21:30
立ち飲み屋でさくらんぼのリキュール、ジンジーニャGinjinhaを飲んで、地元のおじさんとノミュニケーション。ポルトガル語風に言えばノミニカサォン。
僕が立ち話ししたおじさんは小銭をポケットからごそりと取り出して、店員に取ってもらってたから、ここに来る前に飲んだくれていたのだろう。他のおじさんたちにもいじられて、僕より先に帰っていった。(写真には写っていません)

この写真は別の店舗での一枚 Ginjinha Rubi
A Ginjinhaという間口一間の立ち飲み店舗
SIGMA dp3 Quattro ƒ/2.8 1/3 50 mm ISO 100


SIGMA dp3 Quattro ƒ/11 4 秒 50 mm ISO 100

最後の夜がしっとりと暮れていく中、自分もほろ酔いを外の空気で冷ましながら、宿に帰った。


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