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【1日目】サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼ポルトガルの道Porto→Vila Chã

おことわり
2023年の5月に巡礼路を歩いた記録を1年後に同日付でアップしています。当時の記録に加筆して旅を振り返ります。

20230518

起床後ポルトの町を散歩する。カテドラルの下町あたりを歩いていると街を一望できるところに出くわしたりもする。写真を撮っていると第一巡礼者の青年が現れた。どこから来たのかこの早朝にポルトについたのだろう。聞けばファティマから巡礼を始めたという。携帯をかざしていると、彼も僕のマネをしてパノラマ写真を撮っていった。
「できるだけのんびり歩きたい」という言葉に偽りはないのだろう。旅のはじめにいいアドバイスをもらう。そのとおりだと思う。

SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/4 1/125 50 mm ISO 100
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/2.8 1/100 50 mm ISO 400
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/2.8 1/100 50 mm ISO 400
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/5 1/100 50 mm ISO 200
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/6.3 1/100 50 mm ISO 100
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/10 1/125 50 mm ISO 100
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/7.1 1/40 50 mm ISO 100

現金引き出し

どうしたことか、クレジットカードでの現金引き出しができなかった。今後のことを考えてユーロの現金が欲しかったのだが。こうしたことは前にもあったような気がする。町中のATMを片っ端から回ってみる。銀行の相性の問題だろう。
ATMを見るのも嫌になるほど巡った。お金を引き出せない。
しまいに、銀行に入ってなんか手段はないのかと対人で聞いてみるも、「機械でやってくれ」との返事。

クレジットカード、日本の銀行カードなども使える。はずだった・・・。

さんざん巡って諦めて、サン・ベント駅のホームにある両替屋で旅行ポシェットにしまい込んであったなけなしの$US200ドルを換金する。175.40ユーロになった。巡礼宿はクレジットカード払いという訳にはいかないだろうから、現金が尽きるようならホテル泊を重ねるかという判断を迫られた。あと日本円が2万円くらいあるか。

よく考えてみよう。巡礼宿へのドネーション(宿代は寄付として扱われる)が10€なら2週間は持つだろう。

できるだけ現金は節約だ。

ポルトからサンティアゴ・デ・コンポステーラへ

さて、いよいよ出発。
出発のカテドラルで飛行機雲が盛大に十字を切っていった。

SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/16 1/60 50 mm ISO 100

カテドラルを背にしポルト市公園(Parque da Cidade Do Porto)方面へ歩き出す。銀行巡りなどの所用のため町を出たのが午前10時になろうという時間だった。

東京で会ったことのあるポルトガル人のアーティストのアトリエを通過。昨日たまたまメールが来ていて、展示をやっていることが書いてあったので、この偶然に訪ねてみようと思うも、住所間違いで展示会場じゃないところに出てしまった。諦めて先に進む。

建物の壁に鮮やかな花
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/7.1 1/80 50 mm ISO 100

旅のファッション

バックパック一つに風呂敷をサコッシュにして歩いた。ポイントは晴雨兼用傘。スタイルが出来上がるのはもっと後のことなので、また触れたい。

この写真は旅の中盤のもの

道しるべ

黄色い矢印がいたるところにある。道しるべを頼りに260Kmの旅が始まる。

これからはひたすらにこの矢印を探して歩くことになる。
Portoの空港が町の北にあるため飛行機が多い。

ポルトの空港は町の北にあるため飛行機が飛んでいく。それにしてもカテドラルの上空の十字といい、この矢印といい出来すぎた演出を福音として受け留めることにする。

13:11  マトジーニョスMatosinhosのツーリストインフォーメーション。
こうした場所でも巡礼手帳にスタンプを押してくれる。
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/14 1/125 50 mm ISO 100
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/14 1/160 50 mm ISO 100
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/16 1/200 50 mm ISO 100

アンジェイラスの浜Praia de Angeiras

海岸沿いの街をゆく。ちいさな漁師町のおじいさんたちと話す。中に齢92歳と言う人がいた。僕にも話しかけてくれた。ブラジルで学んだポルトガル語のおかげで、土地の言葉でコミュニケーションが取れるのはこの旅のアドバンテージである。と、ここまでは思っていた。しかしおじいさんたちの会話はさっぱりわからなかった。
まったく聞き取れずにいると、近くの家にいたおばさんが「ブリンカデイラ(冗談)よ」ワッハッハという。この人はその92歳のおじいさんの娘だそうだ。
ひとつ聞き取れたのがあった。「お前は子供がいるか?」というので、いますよと言うと「本当にお前の子か?」と真顔で言うのだ。面白いおじいさんだ。これが大西洋のジョークだ。

右から2番目のおじいさんは92歳。真顔のまま繰り出す大西洋ジョーク。
漁師町
漁船がポップだが、描かれているテーマがカトリックのものだったりもする。
来た道を振り返ってみる。遠くの煙突群がポルトの市街地の北の外れ。
SIGMA SIGMA dp3 Quattro ƒ/9 1/200 50 mm ISO 100
洗濯物を干す女性と犬

ヴィラ・シャンVila Chã


ヴィラ・シャンVila Chãの村に入った。目指す巡礼宿の看板にホッとする。


Albergue de São Mamede de Vila Chã
宿の場所が決まっていないまま、最初の投宿はマトジーニョスの海岸で語ってくれたジョゼおすすめのヴィラ・シャンVila Chãにしておく。

Albergue de São Mamede de Vila Chã

17:00 宿に到着。
レセプションで「私は巡礼者です。一夜のベッドを借りに来ました。」とゆっくりと丁寧に告げた。どう話したらよいのかわからなかったからだ。すると終わりまできちんと聞いてくれた。

説明を受け、ベッドへ。2段ベッドの上段。荷物を広げ、シャワーと洗濯。

洗濯物を干そうとするも洗濯バサミがない。宿屋の備品としてはたくさんあるのだが巡礼者が多くて出払っていたようだ。宿のボランティアであるアレシャンドラに予備があるかどうか聞く。ついでにポルトガル語でなんというか尋ねると「モーレシュ」だという。綴りはMolas。
それからアレシャンドラの顔を見るとモーレシュと言いたくなって、ついつい言ってしまう。

記念撮影

宿ではfacebookにアップするための"宿に来ました!"写真を撮っていて、僕も撮られることになった。当然、洗濯バサミを持って撮ってもらった。これがきっかけに仲良くなったためか、巡礼者の目印を模した矢印の編み物をプレゼントしてくれた。
聞けばレセプションのLuanaは娘だという。それで自分はボランティアで繁忙期に来ているのだろう。お父さんは?と聞いたら「家だ」と言って笑った。

レセプションのルアーナ(左)と手伝いのアレシャンドラ(中)

編み物もらった記念に写真を撮ったらこの矢印がフニャリとしてたのでもう一枚撮り直し。「レバンタ(起きろ)!」と言うと、バカウケしてくれた。ノリが良いのだ。

村のレストランで魚介料理のディナー

Restaurante CARAVELA

Restaurante CARAVELA
9€でイカのトマト煮、Arroz e Batata(ごはんポテト付き)。繁盛店で地元の家族連れなどがどんどん入ってきた。

ワインどころのポルトとあって、うまいワインがあるにちがいない。地元ARCA NOVAというミニボトルのもの。発泡性の甘いお酒だ。

9€の食事セットは巡礼セットともいうべきもので、巡礼者であるというと安い値段で提供してくれるものだ。



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