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【🌏クウェート大学留学#12】スーク・ムバラキーヤ


ルームメイトが校正・加筆してくれた。



9月28日

今日はマウリド。預言者ムハンマドの生誕祭。
祝日なので学校もお休みだ。

今日は朝10時に起きた。普段の生活からは考えられない遅さだ。

夕方まで、アラビア語の勉強と、4日分たまった日記(これは日記と言えるのか?)の執筆をした。


午後5時から、寮から出るバスに乗ることにした。

スーク・ムバラキーヤに行って買い物をするのが目当てだ。
タクシーを使えば往復3KD(だいたい1500円)はかかる。
無料のバスはありがたい存在だ。

バスに殺到する学生
コミュティシャトルを多勢に無勢で取り囲み、きわめて平和的な交渉をしている様子。

結局、バスには定員オーバーで乗れなかった。

超超満員のバスを取り囲み、乗せるように訴えかける学生たちも居たが、バスは群衆を無視して発車してしまった。2、3人はあわや轢かれかけるところだった。

私たち日本の学生と、アルバニア・台湾・ロシア・マレーシアの友人は、二台のタクシーに分乗することにした。
みんな、授業や寮でつるんでいるいつものメンバーだ。


スーク・ムバラキーヤに着いた。
ここは、クウェートでも特に歴史のある市場だ。
周辺一帯に商業施設が密集している。

ぱっと見、寂れている

歴史あるスークにテナントを構えるのは栄誉あることだ。
お店だけ持って、閉めたままにするオーナーも多いと聞く。


今回の目的は4つ。

・プレゼントでもらったディスダーシャ(民族衣装)のサイズ直しをすること
・ルームメイトの靴を探すこと
・食べ物をハイパーマーケット(スーパーではない!)で買うこと
・バイトアフマドカフェに行くこと

デカすぎんだろ...

まずはお直しをしてくれる店を探さなくてはならない。服の店は沢山あるが、お目当ての店はなかなか無い。
警備員や店員にお直し屋さんの場所を聞くと、必ず方向を教えてくれる。しかし、必ず不正確なのだ。

私はホスピタリティについて考える。
不正確な道案内はしない日本人と、不正確だが必ず教えてくれるクウェート人。
いったいどちらが親切なのだろうか?

いや、どちらも不十分だ。
私たちは、クウェートに詳しいアフガニスタン人にワッツアップで連絡を取った。


お直し屋さんに行く道中、靴屋に寄った。
ルームメイトの靴は、昨日のヘドロで使用不能になっていた。

靴屋さん

お値段は全品5KD。日本円で2400円ほどだろうか。サンダルは4KD。

アベニュー・モールにあるような高級テナントでは、スニーカーの最低価格は20KDくらいだと思う。当然、世界的に有名なメーカーの正規品が売られている。

そう考えると、ムバラキーヤの価格帯はかなり安めだ。もっとも、全てがパチモンの靴である。

私のお気に入りのコレクションをいくつかお見せしよう。

特に左上のИ(イー)バランスがお気に入り。そこまでホンモノに寄せていない点が高評価。
ゼータバランス。この色合いなら、ヘドロに突入しても目立たないので嬉しい。
NIKFのランニングシューズ。エヴァ5号機みたいなカラーリングに痺れる。
ロゴの上に余計な何かが乗っているバッシュ。
NIKE度が高め。この夏イチ推しのアイテム。
前から見るとU字型だが、横から見るとNIKEになる、この姑息さは評価せざるを得ない。
スポーツマン垂涎のグッドデザイン。ルームメイトはこのパチモンを欲しがっていた。

ルームメイトは、クールな黒スニーカーを買えたようで、とても満足していた。

ルームメイトが買った「キング・スピード」。「瞬足」みたいでクール。私も運動会で履きたい。下は「ダーバランス」のアウトドアサンダル。

ハイパーマーケットに寄る。
商品の価格は、全体的には日本と同じくらい。品によって高低の差はあるが。

例えば、受験生にお馴染みのレッドブルは日本より少し高い(一缶250円くらい)。
台湾の友人曰く、台湾よりは安いらしい。

インシャーアッラー、スーパーの価格をまとめた特集記事をつくる。

私はシェアするためのアイスを買って配った。みんなも買ったお菓子やサイダーを分けてくれた。

食べながら歩く。

6本入りで700円くらい。味や大きさを考えると少し高い。

お直し屋さんを見つけた。
待ち時間にレストランに行ってご飯を食べることにした。

アフガンのムハンマドと、ジョージアの二人組と合流。
ムハンマドオススメの店に行くことにした。

三連休の初日というだけあって、街は賑わっているいる。


スーク・ムバラキーヤから歩いて10分ほどだろうか。

レストラン「ファリージュ・サウィールフ」。色んなクウェート人が太鼓判を押す名店。
綺麗な店内

「かなり高い」と聞いて身構えていたが、大皿料理で2〜6KD(だいたい1000〜3000円くらい)程度と、学生でも払える額だった。

うますぎる!!

前菜として、ムハッラル(塩漬け)とレモン漬けバサル(玉ねぎ)が出てきた。

ムハッラルは液体に浸かっている。
唐辛子も一緒に漬けているからか、少しピリ辛。寮のものとは比べ物にならない美味しさだ!

前菜を齧りながらしばらく待つ。1時間すると料理がきた。

見た目もGOOD

ナンはかなり薄くてサクサクしている。やや焦げた味がするがぜんぜん気にならない。

マチュブースという米料理は、寮でもよく出てくるメニューだ。やや脂っこいが、本当に美味しい。マルちゃん正麺の味に似ている、といえば伝わるだろうか?(これは褒め言葉である!)
しかもなんと、おかわり無料。食べ終わると足してくれる。嬉しすぎて何回もおかわりしてしまった。

肉はウェルダンだが、ジューシーでちゃんと柔らかい。
トマトソースは辛くなくて甘い。寮で出てくる「おふざけスープ」とは天地の差だ。

フライドポテトもちゃんとサクサクしている。

ガーリックソースはラードのような見た目だが、かなりまろやかな味わい。ポテトにつけると幸せ。
ししとうは辛すぎる。どう考えても食用では無かった。一瞬、舌が無くなったかと思った。

大所帯

いくつか、気づいたことをまとめよう。

給仕さんには「サディーキィー(我が友よ)」と呼びかけている。スタッフは外国人労働者のため、こういう呼びかけをするらしい。

夜景

レストランが性別で分けられているのも、アラブ圏らしい特徴だ。男性は1階、女性は2階で分かれており、わざわざ店内にエレベーターまで設置してある。
男女のグループは外で食べる。
いかに夜とはいえ、屋外は辛そうだ。

客はイカール付きのディスダーシャを付けている人が多い。日本で言えばネクタイ付きの正装である。
もちろんtシャツの人もいないでは無いが、かなり少数派だ。

コーヒー匂いを嗅ぐ時は振らずに。しかしいっぱい飲んだら眠れなくなる。断るために振ろう。


最後にコーヒーを飲んでお会計。
一人当たり2.5KDは破格の安さだ。


ディスダーシャのお直しが終わった。

クウェートでお直しをしたい方はこちらまで。そんな人がいるか知らないが。


一人当たり2KD(およそ1000円)。
しっかり体にフィットする。

クールだ。


タクシーは5人で乗った。

「ノー!ファイブ、ノー!」

最初は絶叫する運転手であったが、車に居座るとうちに発射してしてくれた。
お礼に0.5KDの賄賂を渡した。
台湾の友人とは、今度カフェに行く約束をした。

とても楽しい休日だった。
オチは特に無い。

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