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端山茂山奇譚 (参)

端山茂山奇譚 (参)


ここでなにをやっておる。

夜のとばりが下りてきたのに、なぜまだここにおる。

夜は、ここは神々のしとねの場だ。

おまえら人間がいられる場でない。

…ああ、黒雲が湧いてきた。

そこの岩の孔から湧くのだ。

しとねを覆うためにな。

雷鳴が鳴り始めたな。

ふうん、まだ帰らぬか。

閃光が始まった。早くここから立去れ。

早く!

立去らぬと…。

ほら、言わぬことではない。

雷が射貫いたか。

愚か者め。

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