見出し画像

先の見通しが立つことは大事なこと

ヤングケアラーとは

大人が担うであろうと想定される家族のケアを担っている18歳未満の子どものことをヤングケアラーといいます。18歳以上30歳未満を若者ケアラー、30歳以上で家族のケアをしている人のことをケアラーと言います。
ヤングケアラー支援といっても子ども時代だけで終わることではなく、18歳を過ぎても家族のケアは継続するので何歳になってもサポートしていく必要があります。

将来の見通しが立つことの大切さ

ヤングケアラーや若者ケアラーなど
若い世代にとっては
将来の見通しが立つことはとても大切なことです。
もちろん、30代以上のケアラーにとっても
先の見通しが立つことは必要なのですが
若い世代に「見通しが立つこと」がどれだけ大切なのか
について一緒に考えてみましょう

家族のケアをする子どもが抱える不安

家族のケアをしているヤングケアラーや若者ケアラーは
▪️いつまでこの状態が続くのか不安
▪️以前よりやることが増えてきて進学が不安になる
▪️就活で家族のケアを理解してもらえそうにない

と思っていて、

兄弟姉妹に病気や障害があり、身体介護までは
していないけれど、話し相手になったり、
簡単な世話や介助をしたりしている「きょうだい児」は
▪️いつから自分が親に代わってケアを引き継ぐのか不安
▪️親からは心配するなと言われているが不安は消えない
▪️親の準備が充分に整っているようには思えないから不安

と思っています

どちらも共通しているのは

▪️家族のことが大事
▪️ケアをやめたいわけじゃない

という気持ちを持っていて

ケアをしながら自分の時間も持ちたい
のですが、それがうまくいかないのです

では、どうすればいいのか?

では、いったいどうすればいいのでしょうか?
私たちは、2014年からきょうだい支援を行い
2020年からヤングケアラー支援をしていますが
子ども達の声を聴くと、
子どもや若者の周りにいる大人が
見通しを立てられるような環境を整えることが
すごく大事だと思うようになりました

例えば
高校進学、大学受験、就活などの転機や
恋愛やキャリア形成など人生の選択に
直面した時に

自分一人のことを考えて選択してもいいんだよ

って、信頼できる大人に言ってもらえたり、
そういう話が気軽にできるような場づくりを
広く行っていくことがとっても大事なのです。

高校生ヤングケアラーに聴いてみた

では、具体的にどのような対策が必要なのでしょうか?
私たちCANが提供している探究プログラム
ほっと一息タイムに参加している高校生らに
直接聞いてみました

■学校でも家庭でもない第三の居場所がほしい

■ヤングケアラーやきょうだい児が集まる場がほしい

■ケアラーに限らず誰もが集える居場所がほしい

子ども達は、気軽に家族のことを話せたり
愚痴を言って共感してもらえてすっきりしたり
将来のロールモデルを知る機会があることを
望んでいることがわかってきました。

ヤングケアラー支援に必要なこと

日本各地には、学習支援や子ども食堂などを
運営するNPO法人があり、
最近であh、CANのようなケアラーを
支援する団体も増えてきました。

わたしは、
日本各地にこうした団体がたくさん
できて欲しいなって思っています。

介護やケアは「福祉」が専門分野だから、
きっとヤングケアラー支援も福祉の枠組み
の中で行うのだろうと捉えられていますが、
ケアラー支援というのは、実は福祉や教育
という専門分野を超えて社会課題として捉える
必要があります。
ケアラー支援は、一般市民が共に手を取り合って
対応していく必要がある新しい分野なのです

これから少子超高齢化を迎える日本社会は
誰もがいつかはケアラーとなる確率が非常に高く
その時が来たら考えればいいや、と後回しにして
おけなくなる時代がもうすぐ目の前にやってきます

今のうちからケアラーへの支援体制を社会全体で
考えなければ、このnoteを読んでくださっている
皆さんがいつかケアラーになる時に、どこに行き
誰に、どのように相談したらいいのかわからなくて
困ってしまうのです

子どもは社会みんなで育てる

子ども達は社会の宝であり、これから日本経済を支える
大切な存在です。
まずは子どもを社会で守る、社会で育てる、
それができる環境を整えることを実践していくことが
やがてはケアラー全体を支えていくことになります

子ども達は、
ある日は対面で会える団体が主催する居場所に行き、
ある日はオンラインで集まる団体が主催する場に行く、
など多様なサービスを自由に享受できるように
選択肢がたくさんあった方がいいと思います。

各団体同士で横連携をしていきたい

そして、
子ども達が自由に居場所を選択できるように
各団体同士がうまく横連携ができるように
なるといいなって思っています!!!

なぜならば

子どもや若者が本当に必要としているのは、
どの団体に集まるかではなくて
どこに行っても
先の見通しが立つことであり
愚痴を吐き出せることであり
そうした気持ちを分かち合える仲間に出会えて
自らの人生の選択を自分で選べるトレーニング
をしっかりと受けることができるようになること

だからです。

================================
 8月のヤングケアラーオンラインの集まりは
【ほっと一息タイム 8月17日(水)21:00-22:30】
 Zoom開催。申込はTwitterのDMで受付
 https://twitter.com/can_ycstation
================================



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?