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葛藤と向き合う地上げ業務

不動産の仕事をするなかで、こんにち、僕は特殊な仕事を手掛けています。
それは、"地上げ"と呼ばれるもの。
簡単に言えば、複数の土地をまとめて商品化し、そこに建物が建てられる状態にするまでの行為です。
語られるとき、多くの人々は一瞬、戸惑いの表情を浮かべることが多い。
まあ、確かに地上げに対するイメージは一部で悪いです。
それもそのはず、話題の令和の地上げ屋のように、深夜まで騒いだり、腐った魚を吊るしたりするようなことは、僕たちも全く望んでいませんし、もちろんやりません。

現在、僕が進行中の地上げは、小ぶりな面積の二つの土地で、二人の所有者様がいます。
その土地に所有者様が住んでいないこともこの時代では多いのですが、今回の場合はどちらも所有者様がその土地に住んでいて、しかも、警戒心が非常に強い。
新たな時代の地上げ屋のニュースを見て、警戒心を強めたのかもしれません。
初回の訪問でさえ、壁にぶつかりました。
僕の気持ちが萎えています、今は小康状態、ですらないです。

ただ、ここで一つ認識しておくべきは、僕たちが土地を強引に買い取ることはありません。
僕、取引をしている業者様達が、人様の意向を無視する強引権を行使したやり方を好まないからです。
何より、僕自身が小心者でそのようなことが出来ません。
恥ずかしい話ですが、緊張で足と手が震えることだってあります。

一方で、土地を開発し建物を建てることについて、ハードルが上がっている現状では、地上げ業務の必要性があると言えるでしょう。

しかもこの傾向は年々、高まっています。
そこには札束が乱れ飛ぶので、令和の地上げ屋が現れたのも必然なのかもしれません。

ちなみに、僕は元々金融機関で働いていました。
地上げをずっとやってきたわけではないんです。
ただ、この仕事を通じて、多くの人々との関わりや葛藤に直面し、僕自身も葛藤しながらも、人間の心を見つめる機会に恵まれています。
それは、ときには困難でもありますが、それだけにやりがいも感じています。



<記事を書いた不動産会社>
合同会社カレン
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mail:info@caren.jpn.com




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